DE&Iの深化

考え方

出光グループは、DE&Iの推進を通じて、「異なる背景や知識・経験を持つ人が交流し化学反応を起こすことで、新たな価値を生み出すこと」「既存の価値観に縛られることなく、継続的にイノベーションを生み出す組織に変容すること」を目指しています。

方針

出光グループ DE&I方針

出光グループは、DE&I(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)の推進を通じて、
・異なる背景や知識・経験を持つ人が交流し化学反応を起こすことで、新たな価値を生み出すこと
・既存の価値観に縛られることなく、継続的にイノベーションを生み出す組織に変容すること
を目指します。

そのために、私たちは以下の行動態度を追求します。
・職務上の地位、雇用形態、年齢、ジェンダー、学歴、出身地、国籍、人種、障がい、思想信条、宗教、結婚の有無などに基づく、いかなる差別も認めません。
・一人ひとりの個性や価値観、ライフキャリアの多様性を尊重します。
・一人ひとりが最大限に力を発揮できるよう、公正な視点で、適切な配慮を行うように努めます。
・多様な視点や価値観、多彩な力を積極的に取り入れ、活かします。
・お互いを信頼し、高め合い、組織としての力を最大限に発揮できる職場風土をつくります。

※ ジェンダーとは性別、性的指向、性自認、性表現を指します。

ガバナンス

社長の諮問機関であるDE&I推進委員会では、2023年6月に「D&IからDE&Iへ」をはじめとする提言を行い、従業員からの意見を踏まえて取り組むべきアクションを議論し、実践につなげています。

推進体制の図
推進体制の図
推進体制の図
社外取締役メッセージ
  • DE&I推進委員会のアドバイザーである長田社外取締役のメッセージをご覧いただけます。

戦略

D&IからDE&Iへ

当社は2023年6月より、「D&I」を「DE&I」へと発展させ、「公正性(Equity)」のある組織づくりに一層力を入れて取り組んでいます。
一人ひとりの状況に合わせた適切な配慮を行うことで、誰もが活躍の機会を手にし、それぞれが持つ力を最大限に発揮して組織に貢献することを可能にします。

具体的には、Equityの実感を妨げる要因(人事制度、上司の傾聴スキル、仕事中心の職場習慣など)に対しては、新たな役職者像の検討、社内メンタリングや傾聴・フィードバック力向上研修の導入、Equity の理解浸透や職場習慣の見直しに向けた啓発活動などを実施しています。また、単身赴任者の負担軽減となる遠隔地リモート勤務のトライアル実施や、マイノリティ体験の提供なども進めています。

現実・平等・公正への画像
現実・平等・公正への画像
現実・平等・公正への画像

DE&I推進委員会アドバイザー活動を振りかえって

社外取締役 荷堂 真紀

社外取締役
荷堂 真紀
2024年10月

私は、2022年10月からDE&I推進委員会のアドバイザーとして、企業価値向上を目指し、個の多様性を活かす風土の醸成や従業員の誇りを高める活動を支援してきました。
これまでに、私たちは、DE&I推進に関する経営課題の抽出、ジェンダーに係わらず育児参加を推奨する推奨育休制度のトライアル実施、マイノリティに属する人たちを含め、誰もが活躍できる職場になるための「職場ルール」の制定と浸透、従業員へ意見を募集することで人事制度改革につなげる従業員参加型の取り組みなどを実施してきました。また、D&I からDE&Iへの移行を推進し、「公正性(Equity)」のある組織づくりに力を入れてきました。このように、DE&Iの取り組みはここ数年間で着実に進んでおり、従業員一人ひとりの多様性に対する意識の変化を感じることができています。
そして、当社は現在、シニア世代の積極活用、キャリア入社・外国籍従業員の採用強化、女性採用比率50%以上を目標とするなど、職務上の地位、雇用形態、年齢、ジェンダー、学歴、出身地、国籍、障がいなどに基づく差別を認めず、個性や価値観の多様性を尊重することで、一人ひとりが最大限に力を発揮し、多様な視点や価値観を積極的に取り入れ、「化学反応」を起こすことで、既存の価値観に縛られない継続的なイノベーションを生み出す組織への変容を目指しています。これからも、着実に歩みを進め、きっとそのような会社になっていくと確信しています。

指標と目標

KPIとしては、女性採用比率、女性役職者比率、男性育児休業取得率を設定し、2023年度から役員報酬とリンクさせています。

DE&Iの深化—多様な社員の活躍推進>指標と目標 DE&Iの深化—多様な社員の活躍を支援する制度>指標と目標

取り組み

雇用の状況

2024年3月31日時点での当社単体の従業員数は4,960名、連結従業員数は13,991名です。年齢、性別、国籍、障がいなどにかかわらず、全ての従業員がやりがいを持って働くことができる取り組みを推進しています。

人数(名)
比(%)
従業員数
4,960
100
男性
4,256
85.8
女性
704
14.2
シニア:60~65歳
595
12.0
シニア:65歳以上
144
2.9
外国籍
29
0.6
ESGデータ>社会>雇用の状況

採用の状況

当社は「NEXT BREAKTHROUGH」という採用コンセプトを掲げ、自ら挑戦し、多様性を尊重しながら新たな価値を共創することができる仲間を求め、採用を推進しています。入社後にミスマッチが生じることのないようにインターンシップや身近な先輩社員との接点を設けるなど、当社のありのままの姿を知ってもらうことを大切にしています。また、社員のモチベーション向上・社内風土の改善、制度の拡充にも取り組み、社員の定着率向上にも努めています。

  • 新卒採用ウェブサイトなどに掲げているメッセージ。社会のニーズに応え、多彩な事業を展開してきた当社が、これまで培ってきた価値や技術をこれからの社会や地球環境との調和につなげ、新しい未来を創造するために欠かせないのが、様々な人の力です。多様な価値観を持つ方々の力と思いと共に「NEXT BREAKTHROUGH」で挑戦を続けていきます。

●新卒採用

人数(名)
比(%)
全体
101(63)
100
男性
72(38)
71.3(60.3)
女性
29(25)
28.7(39.7)
外国籍
0(0)
0(0)
  • 上表の括弧内データは、学卒以上の実績です。

●キャリア採用

人数(名)
全体
51
男性
23
女性
28
ESGデータ>社会>採用の状況

DE&I月間の取り組み

トップ登壇!共に学ぶエクイティ座談会(2024年6月)

2023年度より、DE&Iの全社レベルでの理解浸透を図るため、関連イベントを集中的に催す「DE&I月間」を実施しています。今年度は、月間のテーマを「『人の成長』とDE&I(副題:組織の力を最大化する真のエクイティとは)」とし、著名人を招いての講演会、米国現地法人女性副社長へのインタビューや、役員登壇の公開座談会などを行いました。結果、延べ2,000名以上の従業員が参加、日頃の職場運営とは異なる角度から、DE&Iに関する様々な気づきや問題意識の醸成につなげることができました。

アンコンシャス・バイアス認知の取り組み

アンコン講演会の写真

アンコン講演会(2023年3月)

当社グループでは、相手への理解や、職場内のコミュニケーションが向上し、イノベーションが生まれやすい風土づくりに資すると考え、アンコンシャス・バイアス認知に関する施策を継続展開しています。これまで、全社員対象のeラーニングや外部有識者による講演会(部室長以上必須参加)、対話型ワークショップ「アンコン対話」を開催し、役員をはじめ1,500名超が参加しました。また、各職場における推進を後押しするため、希望部室向けに本ワークショップのファシリテーション教育も実施しています。2022年度は、これらの取り組みをグループ会社にも積極展開し、グループ全体でDE&Iを推進しました。

●これまでの取り組み実績

実施内容
参加状況 participation status
実施時期 Implementation
period
備考
著名人によるDE&I講演会
1,743名参加
(対面・オンライン・録画視聴計)
2024/5
当社の企業理念とDE&Iのコンセプトを踏まえながら「人の成長」を様々な切り口で講演
異文化トーク&インタビュー
806名参加
(オンライン・録画視聴計)
2024/5
これまでの苦労・経験から育んだ出光グループの組織文化観、自身の成長の軌跡をを身近に感じられる手立てとして、米国海外店の女性副社長が語る
トップ登壇!共に学ぶ エクイティ座談会
485名参加
(対面・オンライン・録画視聴計)
2024/6
エクイティ(公正性)の必要性を考え、登壇者と参加者とがパネルディスカッション形式で共に学ぶことで、意識変革に気づきを与えることを目的に開催