多様な社員の活躍推進

考え方

女性活躍の考え方

出光興産は、女性活躍推進をDE&I推進の重点施策の一つと位置付け、ジェンダーにかかわらず全ての社員が活き活きと働き、様々なステークホルダーと新たな価値を共創できる企業を目指しています。

戦略

女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画

当社では、DE&I推進の重要施策の一つである女性活躍推進の中で、女性社員の更なる成長・活躍ができるよう、下記のとおり行動計画を策定しています。

計画期間
2023年4月1日~2026年3月31日(3年間)
目標と取り組み内容、実施時期
(1)女性労働者に対する職業生活に関する機会の提供
【目標1:管理職の女性比率を5%※とする(※2026年7月1日時点)】
<目標達成のための取り組み>
取り組み1:役職女性の育成計画作成およびモニタリング(2023年4月~)
取り組み2:社内外メンター制度の拡充による育成・成長機会の確保(2023年4月~)
取り組み3:社員同士の情報交換・ネットワーク形成支援(2023年4月~)
・女性同士のネットワーク

【目標2:学卒以上採用者の女性比率を50%とする】
<目標達成のための取り組み>
取り組み1:採用広報活動の推進(2023年4月~)
取り組み2:理系学部を中心とした大学との連携強化(2023年4月~)
取り組み3:キャリア採用の戦略的活用(2023年4月~)


(2)職業生活と家庭生活との両立に資する雇用環境の整備
【目標:有給休暇取得率を85%以上とする】
<目標達成のための取り組み>
取り組み:有給休暇取得促進に向けた取り組み強化(2023年4月~)
・有給休暇奨励日の設定および情報発信
・有給休暇消化率の見える化
・勤務管理の徹底

指標と目標

女性活躍の数値目標

2023年度実績
目標
女性採用比率
47%
50%以上(2026年4月)
女性役職者比率
4%
5%以上(2026年7月)
  • 新卒+キャリア採用(どちらも学卒以上)

ESGデータ>社会>雇用の状況、採用の状況

取り組み

女性活躍の取り組み

・健康応援セミナーの開催:月経や更年期といった女性特有の健康課題や妊娠、出産などをテーマに健康経営の観点に加え、ジェンダーを問わず理解を深める機会として新設。2022年度は3回実施。
・従業員向けの多様性に関する理解促進研修(年代別研修など)
・役職者向け研修(新任役職者向け研修でのDE&I理解など)
・交流会の開催(技術系女性社員による意見交換会など)
・Idemitsu Women's Networkを2022年10月に立ち上げ、当社の女性活躍推進を強化しています。これまでにネットワーク分科会を14回開催し延べ59名が参加しました。
・女性社員のキャリア支援を目的としたメンタリング

1対1のメンタリング
1対1のメンタリング
1対1のメンタリング

出光興産×東京海上日動×帝人×リコーの4社によるクロスメンタリング

クロスメンタリングは、メンター(支援者、助言者)とメンティ(支援・助言を受ける立場)が他企業同士となるメンタリングです。経営幹部がメンター、女性役職者がメンティとなってメンタリングを行い、女性役職者の自律的キャリア形成と、多様な人財が企業を超えて学び、 育て合うことによる、ジェンダーギャップ解消の加速を目的としています。
2023年度は当社と東京海上日動火災保険(株)の2社で実施しましたが、今年度は帝人(株)、(株)リコーを加えた4社が参画しています。各社からメンター、メンティ各7名ずつ、計56名が参加し、28組のペアとなり集合研修やメンタリングを実施します。

製造現場における女性活躍推進の取り組み

2023年度より、当社事業所および精製グループ会社で働く女性技術者の活躍推進を目的に女性キャリアフォーラムを実施しています。2023年度には徳山事業所、2024年度には東亜石油(株)にて開催し、それぞれ50名程度の女性技術者および女性部下をもつ上司が参加しました。本取り組みでは、意見交換を通じて、仕事やキャリアへのモチベーションアップやネットワークづくりにつなげています。

シニア世代の活躍推進

当社は、社員が年齢にかかわらず活躍することを目的に、2021年度より60~65歳の退職年齢選択制度を導入しました。739名(2024年3月末時点)のシニア世代(60歳以上)が59歳以下の社員と同様の等級・評価・報酬体系で活躍しています。この制度を導入することで、シニア世代の経験・知見を活かした後輩の育成、知識・技術の伝承と、「マインドセット」のアップデートや「リスキル」を通じた、新たな活躍の場へのチャレンジを後押しします。なお同制度の対象期間は2024年度までで、2025年度以降は現制度の延長も含めた検討を行っています。

退職年齢 60-65歳までの退職年齢選択制度(自身で年齢選択)
就業条件 60歳未満と同様の制度
等級
評価
報酬
福利厚生
退職金 退職金60歳以降の積み増しなし
  • 2024年度までの予定。
    2025年度以降については、現制度の延長も含め、検討中。

キャリア採用者(経験者採用者)の活躍推進

当社はキャリア採用者を「即戦力」として位置付けており、2022年度は33名を採用しました。採用区分による登用目標などは設定していませんが、多様な人財に能力を発揮していただくために、国籍、入社区分などに関係無く、公平な目で能力・成果を評価し、役職への登用を行っています。

LGBTQ+に関する取り組み

当社は、「人権基本方針」および「DE&I方針」に基づき、LGBTQ+に関するあらゆる差別を認めず、性的指向や性自認における多様性を理解し、互いの個性を尊重し、高め合い、チームの力を最大限に発揮できる職場環境づくりに取り組んでいます。
2023年度から導入した同性パートナー婚制度の運用や、従業員へのeラーニングによる周知に加え、2024年度には有志による会社公認のネットワーク活動「出光アライコミュニティ」を立ち上げ、“すべての人が、ありのままの自分で、自分らしく輝ける場所を創る”ことをビジョンに、従業員が主体となって活動しています。
これらの取り組みが評価され、LGBTQ+の取り組み評価指標であるPRIDE指標2024において、最高評価である「ゴールド」を2年連続で受賞しました。


LGBTQ+

障がい者の活躍推進

当社は、障がいの有無にかかわらず能力を発揮して働くことのできる環境を整え、活躍する機会を提供する取り組みを行っています。
本社各部室や全国の各拠点で、個別に障がい者が働ける環境を整え受け入れると同時に、本社、千葉事業所、次世代技術研究所、徳山事業所では「チーム就労」型の障がい者雇用も展開しています。
「チーム就労」型とは、社内各部室からの業務を請け負い、全社の生産性向上にチームとして寄与する働き方です。特例子会社制度に依らず、日々の業務でのふれ合いを通じてDE&Iを具現化することを目指しています。
なお、2024年7月より人事部障がい者就労推進グループを新設し、障がい者のさらなる活躍推進に取り組んでいます。
※ 事業主が障がい者に配慮した子会社を設立し雇用し、かつ一定の要件を満たす場合、特例としてその子会社に雇用されている労働者を親会社に雇用されているものとみなして、実雇用率を算定できる制度(特例子会社制度)

障がい者雇用のルール(厚生労働省)
「チーム就労」ロゴ
「チーム就労」ロゴ
「チーム就労」ロゴ

外国籍社員の活躍推進

当社では、約40名の外国籍社員が在籍しており、安心して仕事に打ち込むことができるよう、様々な取り組みを進めています。その施策の一つとして、外国籍社員の交流・情報交換の場であるGlobal Nakama Initiative(GNI)を結成し、自由に意見交換や相談ができる仕組みとして展開しています。現状、外国籍社員が日本企業で働くうえで、考え方や習慣が日本人と異なることが多くあります。この活動を通じ、日本での生活や仕事面をサポートしながら、外国籍社員一人ひとりが一層活躍できる環境づくりを目指していきます。

海外重要拠点におけるナショナルスタッフの活躍

海外現地法人では、出光グループ会社68拠点で3千名を超えるナショナルスタッフが活躍しています。現状は、日本人出向者がマネジメントを担っているものの、能力発揮度を重視する人事制度の導入、リーダーシップトレーニングの実施など、ナショナルスタッフの育成、権限委譲にも努めています。また多様性の面では、出光イノベーションヨーロッパにおいては、8つの国籍からなるメンバーが活躍しています。

評価

なでしこ銘柄への選定

なでしこ銘柄 ロゴ

当社は、女性活躍推進に優れた企業として、2023年から2年連続で、「なでしこ銘柄」に選定されました。カーボンニュートラル実現に向けた経営課題と女性活躍推進とを関連付けている点や、社内のDE&I方針においてエクイティを「機会の平等」と捉え、きめ細やかにDE&Iの推進を図っている点などが評価されました。

えるぼし認定の取得

えるぼし認定 ロゴ

当社は、女性活躍の取り組みが優れた企業を厚生労働大臣が認定する制度「えるぼし」認定(2段階目)を、2024年に初めて取得しました。女性の管理職比率や採用比率等において、認定基準基準を満たし、今回の取得に至りました。