多様で柔軟な働き方の推進

考え方

出光興産は多様な社員が働きやすい環境づくりとともに、通勤負荷の緩和につながる、テレワーク勤務制度やフレックスタイム勤務制度、サテライトオフィスなどを整備しています。2020年度にコロナ禍の緊急時対応として始めた就労時間フレキシビリティ拡大を2021年度から制度化し、より柔軟な就労環境を整えることができました。引き続きDXを活用した新しい働き方の推進のため、オンライン(コミュニケーション、会議)のガイドラインを制定し、社員が柔軟に勤務できる体制を整えています。

●働き方に関する制度

フレックスタイム勤務制度 フレキシブルタイム あり
(本社など7:00-22:00)
コアタイム なし
勤務の中断 可能
テレワーク勤務制度
(一部適用外の職種あり)
就業場所 自宅、サテライトオフィス、モバイル勤務が可能
回数 上限なし
出社との併用 可能
勤務の中断 可能

取り組み

有給休暇取得推進・労働時間削減に向けた取り組み

労働時間管理は、勤務管理システムで、社員(役職者を含む)の勤務実態を適切に把握するとともに、労働時間に対する意識付けを継続的に実施し、生産性向上につなげることを目指しています。2022年度は生産性向上と有給休暇取得を推奨し、時間外勤務平均時間数が1月当たり0.3時間減少するとともに、有給休暇取得率が前年対比7.7%向上しました。
引き続き職場風土改善・やりがい向上を軸として、業務の効率化・生産性向上に向けて取り組むとともに、QOL(Quality of Life)向上を目指しています。

主な年次有給休暇取得推奨の取り組み

・人事担当役職者への休暇取得推進
・部門別の取得率の開示
・夏休みなどのタイミングで5日間連続取得奨励

●時間外勤務、年次有給休暇取得実績

2020年度
2021年度
2022年度
一人当たりの時間外勤務 平均時間数(時間/月)
20.0
20.8
20.5
一人当たりの年次有給休暇 取得日数(日)
14.1
15.3
16.9
一人当たりの平均有給休暇取得率(%)
69.5
75.3
83.0
ESGデータ>社会>時間外勤務、年次有給休暇取得実績

製造技術部門における取り組み

製造技術部門では、社員が「やりがい」を持って働き、競争力やエンゲージメントを高めていくことを目指し、「働く環境」「教育・育成」「業務効率化(DXの推進)」の視点で、本社と製造現場が連携して、多様で柔軟な働き方を推進しています。

働く環境

製油所・事業所において、「いつでも・どこでも・誰とでも」、時間・場所にとらわれず、従業員が自らの業務に最適でもっとも生産性が高い働き方を自律的に選択できる環境づくりを目指し、ABW(Activity Based Working)の考え方を取り入れた執務スペースのリノベーションを行い、運転、保全、スタッフが一体となったハイブリッド勤務の推進を図っています。

教育・育成

運転部門のPE(プロダクションエンジニア)については、新たにEX(エキスパート)制度を導入し、新たなCDP(キャリア開発プラン)や等級別成長目標を整備し、キャリア構築の多様性を意識した育成制度を策定、2021年度から開始しました。保全部門のME(メンテナンスエンジニア)については、現場に即した保全技術力の向上、育成強化、モチベーション向上のため、装置・機種の専門家として製油所・事業所で活躍する保全技術者の任命制度「保全主任制度」を設け、2023年度より運用を開始しました。

業務効率化(DXの推進)

2022年、製油所・事業所のDX活動を統括・推進する事業構造改革・DX推進室を千葉事業所に設置し、DX活動を通じて業務効率化を進め、最終的には各所が自らDXを活用できる強い人財育成と職場づくりを目指しています。その具体的な取り組みの一つとして、製油所・事業所で行われる定期補修に係る工事計画~実行~評価の一連の業務の効率化を目的とした「SDMくん」(Smart Digital Maintenance:保全業務支援システム)を開発・各所へ展開し、情報の電子化、一元管理、業務フローの整流化・効率化を図っています。今後は、検査計画~実行~評価業務へ機能を拡張する予定であり、設備信頼性向上につながることを期待しています。