現在の
仕事内容について

コーポレートガバナンス・コード改訂に合わせ、
知財KPIの設定を検討。

企業の製品には特許権や実用新案権、意匠権、商標権など多くの知的財産権が含まれています。知財部の役割は、これらの知的財産権の取得、管理、保護、活用等を通じ、事業の優位性確保に貢献することにあります。とりわけ近年は、事業活動のあらゆる段階で、知財視点での分析や戦略的判断の重要性が増しており、事業部門や研究所、経営層と連携・共創した知財活動が必須となっています。
その中で、私は全社の知財ガバナンス強化に関する諸業務を担当しています。2021年6月に公表された改訂コーポレートガバナンス・コードに初めて知的財産に関する規定が追加されたことを受け、現在は、投資家に開示する情報としてどのような知的財産関連KPI(Key Performance Indicator:重要業績評価指標)を設定するか、検討を進めているところです。特許などの知的財産は、製品の競争力や安定製造に強く寄与しますが、それらを定量的に示すのは非常に難しく、どのように情報を開示するのがベストなのか、わかりやすいストーリーを描く工夫を重ねています。

私の
挑戦と失敗

特許防衛業務を通じて、
権利無効化耐性の向上策を考案。

私は入社と同時に希望していた知財部に配属され、有機ELの出願・権利化や、重要な特許権に対する第三者の攻撃からの防衛業務、国内外の特許事務所間の業務フロー改善、特許権の権利無効化耐性の向上施策の推進などを手がけてきました。
特許権に対する攻撃とは、当社が取得している特許権を無効化するために、第三者が取り消し申請を行うことなどを指します。審判では出願時の明細書の記述の解釈などが争点になることが多く、いくつかの特許防衛業務を通じて、出願時の記述の重要性を痛感しました。そこで、権利無効化耐性の向上施策を担当した時に、出願時にあらかじめ攻撃に耐えられるような多段的な記述が担当者に依らずに自動的に組み込まれるよう業務フローを再設計することで、リスクの軽減を試みました。
日頃から心がけているのは、聞き手目線で話すことです。知財関連の話は専門的であることが多く、部外の関係者に説明する際には、意識していても分かりにくい説明になってしまいがちです。知的財産権の取得には多額の費用がかかるため、私たちにはその費用対効果を説明する責任があります。関係者が共通認識を持てるようなシンプルな整理を検討し続けてはいますが、さらに分かりやすい伝え方はないかと、現在も検討中です。

将来の目標・
キャリアビジョン

知財部の業務を通じて得た知見を、
事業の成長戦略に活かしたい。

将来的には、新規事業立ち上げに参画し、中長期的な戦略を検討する仕事に挑戦したいと希望しています。知的財産は製品やサービスの優位性を維持し、事業を伸長させるエンジンの役割を果たします。これまでのキャリアで培った知的財産の知見や経験を活かしながら事業推進に必要な要素を学び、事業の成長戦略を描けるような人材に成長していくことが、私の大きな目標です。
また新規事業に関わらず、機会があればさまざまな事業部門のビジネスを深く知りたいとも思っています。これからの知的財産の在り方、活用を考える上で、当社事業の進化の方向性を肌で感じ取ることはきわめて重要です。例えば、いくつかの事業部でビジネスの最前線に飛び込み、その経験を持って知財部の活動に還元していくというキャリアも考えられると思います。

質問・回答 Q&A

Q 学生時代に学んだこと、注力したことは?

大学院で知的財産戦略を学びました。知的財産は企業の競争戦略に必要不可欠な要素であり、日本のものづくりを知的財産の側面から支えたいと考えたからです。アルバイトは映画館の映写スタッフ。今では幻のフィルム映画の映写を担当しました。フィルムは丁寧に取り扱う必要があります。細心の注意を払う姿勢は、現在の仕事にも活かされている部分があると感じます。

Q 出光の志望理由と入社の決め手は?

仕事を通じて人を育てるという風土に惹かれました。また、私は職種(知的財産職)に限定した就職活動を行っていましたので、出光興産の事業や研究開発テーマが多岐にわたっており、知的財産に関する業務を幅広く経験できることも大きな魅力でした。

Q OFFの過ごし方は?

コロナ禍になってから登山を始めました。最初に登ったのは木曽駒ケ岳。3000メートル級の頂上からの眺めは、絶景の一言に尽きるものでした。以来、夏山シーズンはほぼ毎週山に出かけます。山歩きはしんどいし、決して好きではありませんが、頂上を制した達成感と非日常の絶景が心を掴んで離してくれません。

同僚からの声

柔軟な対応力と理想を追う姿勢が頼もしい。

上司:S.T

HANADAさんとは同じ課で1年間一緒に仕事をしています。我々は企画担当として、部の変革に向けた課題や全社的な知財課題に対し、新たな施策を企画・実行していますが、HANADAさんは新しい課題や変化に柔軟に対応しつつ、自身の理想や思いを持って果敢に取り組んでおり、非常に頼もしく思っています。もちろん、苦労も多いと思いますが、趣味の登山やキャンプで自然と親しみ、休日でリセットして仕事に全力で臨んでおり、感心しています!頼りにしていますので、一緒に成果を創出していきましょう!

1日のスケジュール例 SCHEDULE

09:00
出社
メールチェック・TODOリストの確認。
09:30
資料作成
午後の打合せに向けた説明資料の作成およびブラッシュアップ。
11:00
課内会議
週に一度、重点課題に進め方について確認・議論。
12:00
昼食
会社の食堂でランチ。
13:00
社外セミナー受講(オンライン)
知財を取り巻く環境変化をキャッチアップ。
15:00
関係部室と打合せ
全社課題を把握し、知財部のアクションを検討。
17:30
退社
早く帰った日はビールを飲みながらテレビを見てリラックス。