「責任ある変革者」として激動の時代を拓く。

当社は創業以来、100年余にわたって産業や暮らしに不可欠なエネルギーと素材の安定供給という社会的使命を果たしてきました。しかし、日本においても2020年に当時の菅総理が2050年カーボンニュートラル宣言をし、エネルギー業界はかつてない激動の時代を迎えています。当社の主力事業である燃料油の国内需要は2030年には2割減少、2050年には8割減少する可能性が考えられます(2022年対比)。
こうした環境の変化に対して高いレジリエンスを発揮し、サステナブルな企業であり続けるために、当社は「真に働く」の企業理念の下、経営ビジョンとして2030年に向けて「責任ある変革者」を、2050年に向けては「変革をカタチに」を掲げました。ビジョンの実現には、既存の化石燃料由来のエネルギーやマテリアル(素材)を、技術革新により低炭素・循環型なものに転換することが不可欠です。しかし、その一方で昨今、エネルギーの供給不安が発生したことで、拙速な脱炭素化はエネルギーセキュリティの脆弱性を露呈させることが再認識されました。多様なエネルギー・素材の供給責任を果たしながら、同時にカーボンニュートラルにつながる新規事業を着実に社会実装させ、低炭素社会の実現に貢献していく。この当社の決意を示したのが「責任ある変革者」という言葉です。更に、その事業を拡大させ、当社の主力事業とし、「変革をカタチに」していくことを2050年の経営目標としています。
経営ビジョン達成に向けた、化石燃料事業から新規事業への転換は、事業構造改革投資と人的資本投資の両輪によって進めていきます。人的資本投資の柱となる人財戦略では、企業理念や経営ビジョンの下、異なる背景や多様な価値観を持つ人々が共創し、共に育みながら、変革(イノベーション)を生む風土づくりを進めます。また、ライフキャリア支援、教育投資を進め、個々人が能力や個性を発揮しながら活躍できる会社を目指し、従業員の成長ややりがいの最大化に向けて取り組んでいきます。
「責任」と「変革」の両立は、難事業です。しかし、出光興産の社員は、日々自らを顧みながら成長し、さらに、その力を結集して、難事業でも可能にするような無限の可能性を示すことに挑み続けます。変化の激しい環境の中、どのような未来が来ても、しなやかに、逞しく、未来を切り拓くことに貢献していきます。

求められる資質は
「自立・自律」「共創」「変革」。

「責任ある変革者」に求められるのは、未来に向けて試行錯誤を繰り返し、成長を止めない向上心です。「何がこれからの事業に必要なのか、その本質を見抜く洞察力を持ち、周囲を巻き込みながら、何度失敗してもへこたれずに新たな価値を創り出そうという『チャレンジスピリッツ』」が、この激動の時代をリードし、また楽しむための必須条件です。そこで求められる資質は「自立・自律」「共創」「変革」という3つの言葉に集約されます。
低炭素社会へ続く道のりは多様であり、何が正解かはまだ不透明です。あらゆる可能性を探り、時には失敗しながらも柔軟に変化に対応して、常に最善策への道のりを探り続ける。それはチャレンジの繰り返しです。決して安定した未来が約束されたものではありません。しかし、その困難な道は、新たなビジネスチャンスとやりがいに満ちた未来へと続くものでもあります。私たちは、このチャレンジに満ちた時代を共に歩む、挑戦者を心から歓迎します。

「Open・Flat・Agileな企業風土」で
成長を支援。

もちろん、チャレンジする人々を支える環境は用意しています。
当社には事業を通して人を育てる文化が根づいており、若手社員にも裁量権のある仕事を任せる風土があります。企業理念「真に働く」の体現、経営ビジョン「責任ある変革者」の実現のためには、一人ひとりが多様な考えを発信することが不可欠です。新たな価値の創造に向けて、「Open・Flat・Agileな企業風土」をより醸成させていこうと考えています。
当社では自身のライフキャリアについても自ら描くことが尊重されます。人生100年時代を迎えた今、環境の変化にも柔軟に適応できる力を養いながら、会社と自身のビジョンを照らし合わせて、当社の幅広い事業領域の中で自分らしいライフキャリアを選択していただきたい。そのような想いから、私たちはキャリア自律の促進に努め、成長の機会を創出していきます。
先ほど掲げた「自立・自律、共創、変革」は、こうした企業理念、企業風土のもとでもっとも力を発揮します。ぜひ出光興産でみなさんの資質を開花させてください。