現在の
仕事内容について

お客様の課題を解決する技術サービス提供と、
石炭のクリーン利用技術開発が二本柱。

石炭・環境事業部では、海外での鉱山運営から物流、販売まで一気通貫のサプライチェーンを構築しています。私が所属する石炭・環境研究所は、日本では唯一の民間石炭専門研究機関です。役割は大きく2つあり、1つは石炭を利用するお客様のニーズや課題に応える技術サービスの提供。もう1つがCO₂排出量削減に向けた石炭のクリーン利用技術の研究開発です。近年では、時代の潮流を踏まえ、お客様の低炭素ニーズの高まりに応えるべく、ブラックペレット(木質バイオマス燃料)やアンモニア混焼によるCO₂排出量の削減や、CO₂を資源として利用するカーボンリサイクル技術の開発などを積極的に推進しています。
現在、私は研究所のバイオマス技術責任者として、ブラックペレットの事業化に向けた研究開発のマネジメントを担当するほか、担当者として研究開発にも携わりながら、技術支援を行っています。ブラックペレットは木材を粉砕・乾燥して焙煎処理し半炭化したバイオマス燃料で、野外での貯蔵が可能なほか、輸送効率に優れ、粉砕性が良好で石炭混焼に適しているなどの特長を持っています。CO₂排出量削減に向けてとても有望な燃料なのですが、事業化に向けてはブラックペレットの品質向上や製造・貯蔵方法の確立など、さまざまな課題が散在します。こうした課題を抽出・解決するために、現在ベトナムでプレマーケティングプラントを建設し、商業化に向けた課題抽出や解決を行っています。また、このプラントで製造したブラックペレットをサンプルとしてお客様へ提供しているのですが、お客様が混焼試験を行う際の技術サポートなども行っています。これらの技術開発のロードマップを作成することも私の担当業務のひとつです。

私の
挑戦と失敗

報連相を怠って学んだ
情報共有の大切さ。

入社して3年ほどでしょうか。石炭販売の技術支援を担当していた頃、苦い経験をしました。お客様から石炭搬送時の詰まりトラブルに関する相談があり、本社の担当者とともにトラブルシューティングを試みました。問題を解決するために新しい評価手法を考案し、石炭の種類の変更を提案して一応解決はされたのですが、その過程で報連相を怠っていたことに対し、注意を受けました。果たして評価手法は適切だったのか。お客様への提案は最適解だったのか。早めに情報を共有し、上司や研究所内の先輩方に相談できていれば別の角度からのアイデアが得られたかもしれない。解決までの時間ももっと短縮できたかもしれない。つまり報連相不足が原因で、お客様にベストな提案ができなくなる可能性を指摘してくれたのです。以来、私は些細なことでも関係者と情報をシェアしながら、業務を進めていくことを心がけるようになりました。
それは新規事業開発を担当するようになってからも変わりません。新規事業開発では、実用化に向けて進めば進むほど様々な課題が発生し、かつ限られた時間内でのスピーディな対処が求められます。すべての課題を一人でこなすことは困難です。また、足元の課題解決に追われてしまい、事業としての全体像を見失うこともあります。だからこそチームで情報を共有し、発生する課題の優先順位や位置づけを見極めることが重要であると考えています。ブラックペレットの事業化に向けては、本社スタッフとも議論を重ねて、研究所のロードマップを作成しました。大局的な視点で目標や課題を明確化させたことで、本質を見出すことができ、結果的に業務効率化にもつながったと考えています。周囲と共創することで自身の視野が広がり、また視座も向上することを改めて認識することができました。

将来の目標・
キャリアビジョン

ブラックペレットの商業化を見届け、
次のステージへ。

ブラックペレット事業は、プレマーケティングプラントでの各種検討を進めると同時に、事業化に向けた商業プラントの建設が進められています。現在のところ、2030年に300万tの供給体制を構築することを目標に取り組みを進めています。とはいえ、ブラックペレットはようやく商業利用に向けた検討が始まったまだ新しい燃料であり、課題を抽出している段階です。バイオマス技術責任者として各種課題を解決し、商業化のめどがつくまでブラックペレット事業を見届けたいと考えています。
近い将来、ブラックペレットの事業化が一段落したら、今度は研究所ではなく販売や新規事業推進など、様々な職種を経験してみたいです。そこで得られた幅広い知見を武器として、再び技術者として新規事業開発に携わりたいです。

質問・回答 Q&A

Q 学生時代に学んだこと、注力したことは?

学生時代は石炭・バイオマス研究の傍ら、アカペラサークルの活動に力を入れました。地域のイベントに参加したり、大会での躍進を目指したりと、部長としてサークル運営に尽力しました。数十名の部員を率いて同じ方向に導くことは一苦労でしたが、良い経験になりました。

Q 出光の志望理由と入社の決め手は?

エネルギー供給を通し、人々の生活に役立ちたいという思いからエネルギー業界を志望していました。出光の研究開発は事業に近く、人々への貢献が目に見える形で実現できると感じられたこと、また、学生時代に研究していた「石炭やバイオマスなどの固体燃料に関する知識」が生かせると考えたことから入社を希望しました。(実際には入社してから学ぶことの方が圧倒的に多かったです)

Q OFFの過ごし方は?

就職後、地域のアカペラサークルやバスケットサークルで活動していましたが、それも子どもが誕生するまで。今では休日のほとんどを二人の子どもの遊び相手として過ごしています。たまにバスケに出かけたりもしますが、子どもと遊んでいる方が楽しいですね。

同僚からの声

皆から頼られる兄貴分です!

後輩:K.O

FURUZONOさんとは、3年間同じチームで仕事をしています。仕事でもプライベート(飲み、ゴルフなど)でも、一番お世話になっている先輩です。私が仕事の進め方に迷っているときも、いつも的確にアドバイスをしてくださり、大変感謝しています。また、FURUZONOさんは、私以外にも複数の若手社員の指導をしており、皆から頼れる兄貴分として慕われています。プライベートなことも含めて、いつも時間を作って話を聞いてくださり、この職場にFURUZONOさんがいてくれて良かったなと心から思います。子育てと仕事の両立で、大変なところもあると思いますが、協力して何とか今の仕事を軌道に乗せましょう!引き続きよろしくお願いします!!

1日のスケジュール例 SCHEDULE

05:30
起床
家事、朝食、子どもたちの保育園準備。
07:00
出発
健康のため、ウォーキングしながら研究所へ。
08:30
業務開始
チームミーティング、タスク確認
09:00
デスクワーク
文献調査、情報収集。
10:00
ミーティング
チームメンバーとの各種ミーティング。
11:00
打合せ
需要家とのオンライン会議。
12:00
昼食
食後は卓球で息抜き。
13:00
実験
ブラックペレット製造試験に立ち会い。
15:00
デスクワーク
データ整理、まとめ。
17:00
業務終了
翌日のタスクを確認して退社。
17:45
帰宅
子供たちのお迎え、食後の寝かしつけなど。