サステナビリティ方針・推進体制

考え方

当社グループは、「真に働く」という企業理念のもと、2030年ビジョン「責任ある変革者」2050年ビジョン「変革をカタチに」を掲げています。エネルギーの安全性、安定供給、経済効率性、環境適合といった社会課題に真摯に向き合い、「人々の暮らしを支える責任」と「未来の地球環境を守る責任」を果たしていきます。2021年には取締役会の承認のもと「出光グループサステナビリティ方針」を策定し、サステナビリティ戦略の推進を重要な経営課題の1つとして位置付けています。
事業活動を通じて持続可能な社会の実現と企業価値向上の両立を目指し、8つのマテリアリティを特定しています。

出光グループのマテリアリティ(重要課題)

方針

出光グループ サステナビリティ方針

私たちは、「責任ある変革者」として、「地球と暮らしを守る」「地域のつながりを支える」「技術の力で社会実装する」という3つの責任を、事業活動を通じて果たしていく所存です。当社グループは、適切に情報開示を行い、ステークホルダーとの真摯な対話・協働に努め、以下の重点方針のもと、企業価値向上と持続可能な企業体を目指してまいります。

環境
・エネルギーと素材の安定供給という社会的使命を果たしつつ、自社のみならず社会のカーボンニュートラル実現に向けて挑み続けます。
・革新的技術開発を進め、事業活動による環境リスクを予め低減し、自然環境の保全と循環型社会の実現に貢献します。
社会
・すべての判断や行動において人権の尊重を最優先し、事業活動における人権への負の影響の防止と軽減に努めます。
・ダイバーシティ&インクルージョン施策の推進により、多彩な能力を生かし企業としての成長を図るとともに、包摂的な社会の実現に貢献します。
・パートナーの皆様と一体となって、サプライチェーン全体で持続可能な社会の実現に貢献します。
・自社の経営資源を最大限に活用し、地域社会に寄り添ったソリューションの共創に取り組みます。
ガバナンス
・取締役会における審議の充実を図り、継続的に実効性向上に取り組みます。
・環境・人権・労働・安全・腐敗防止等に関する国際規範を遵守します。
・公正かつ誠実な経営を行い、当社にとっての重要なリスクを特定した上で、適切なリスクマネジメントを実施します。


本方針は、出光興産株式会社取締役会において承認されました。
2021年10月19日制定

ガバナンス

当社では、気候変動や人権といったESGの中心課題はもちろんのこと、各事業の諸課題もサステナビリティへの関連が強いことから、議題は全て経営委員会で議論される体制としています。経営委員会の委員長は社長が務め、議論された内容は適宜取締役会に付議・報告されています。
また当社ではサステナビリティの専任組織であるサステナビリティ戦略室を経営企画部の中に設置しています。サステナビリティ戦略室が、ESG各課題を主管する部署と部門横断的に関与し、当社のサステナビリティ経営を推進しています。サステナビリティ戦略室からは年に一回以上、サステナビリティに関する課題進捗を取りまとめて経営委員会に報告し、詳細については各主管部署からの付議により、経営委員会で十分なサステナビリティに関する議論、モニタリングができる体制としています。

●サステナビリティ推進体制

サステナビリティ推進体制
サステナビリティ推進体制
サステナビリティ推進体制

経営陣の役割と専門性の確保

サステナビリティ関連の重要課題について、取締役会および経営委員会が適切に監督できるよう、必要な専門的知識・経験の確保に努めています。
独立社外取締役で構成する指名・報酬諮問委員会は、取締役会からの諮問に応じ、各取締役に期待する役割・分野などを整理したスキル・キャリアマトリックスについて審議・答申を行っています。
また、地政学リスクを踏まえた経済安全保障など、高度な専門性が求められる分野の課題については、アドバイザリーボードや役員トレーニングに外部専門家を招聘し、知見を補完しています。

スキル・キャリアマトリックス

役員報酬とサステナビリティ指標の連動

取締役(非常勤・社外取締役を除く)および上席以上の執行役員の報酬制度において、業績連動指標に人的資本関連指標や従業員エンゲージメントなど、サステナビリティに関する指標を反映しています。

役員報酬

内部統制との統合

当社は、「統合的リスクマネジメント(ERM:Enterprise Risk Management)」を通じて、気候関連を含むサステナビリティ関連のリスクを一元的に把握・管理しています。
ERMは、事業部門とコーポレート部門が連携して運用しています。マテリアリティ評価に基づくリスクおよび機会の識別・評価・優先順位付けと、ERMによるモニタリングが一体的に機能することで、ガバナンスとの統合を図っています。
また、内部監査室が、リスクマネジメント状況を独立した立場から監視し、内部統制機能の有効性について確認を行っています。
これらの体制により、気候関連を含むサステナビリティ関連のリスク管理は、ERMを介して内部統制機能と連動し、全社的に統合された形で運用されています。今後も、経営陣による適切なガバナンスを支える仕組みの高度化を進めてまいります。

内部統制

戦略

当社グループは、中長期的な持続可能性および企業価値向上の観点から、中期経営計画の策定サイクルに合わせてマテリアリティ(経営上の重要課題)の見直しを行っています。
中期経営計画(2026〜2030年度)においては、マクロ経済環境や社会課題の変化などを踏まえ、事業・環境・社会・ガバナンスの観点から整理した8項目をマテリアリティとして識別し、これらへの取り組みを進めています。
これらのマテリアリティについて、事業活動におけるリスクと機会を分析し、事業戦略および中期経営計画に反映しています。

リスク管理

サステナビリティ関連のリスク・機会の識別とモニタリング

サステナビリティに係る専任組織として、経営企画部内にサステナビリティ戦略室を設置しています。当社グループの事業セグメントおよびバリュー・チェーン全体を対象に、定期的にサステナビリティ関連のリスクと機会を洗い出し、マテリアリティ評価を実施しています。
マテリアリティ評価は「ダブルマテリアリティ※」の観点で実施しています。各リスクにつき、シナリオ分析による将来の事業環境想定なども勘案のうえ、以下の3要素に基づき重要課題の抽出を行っています。
(a) 財務影響/インパクト
(b) 発生可能性
(c) 短・中・長期の時間軸
機会についても、リスクと同様のプロセスで重要課題の抽出を行い、適宜、経営計画や事業戦略などへ反映しています。
中期経営計画の策定にあたっては、取締役会および経営委員会において、経営計画および事業戦略の一環として討議を行い、サステナビリティ関連の指標および目標を設定しています。また、年1回、当該指標および目標の進捗状況などについて、取締役会および経営委員会へ報告しています。

  • ダブルマテリアリティ
    環境・社会課題などが企業に与える財務影響(財務マテリアリティ)と、企業活動が環境・社会課題などに与える影響(インパクトマテリアリティ)の双方から重要性を検討する考え方

全体的なリスク管理プロセスとの関連

事業部門およびコーポレート部門が相互に連携し、統合的リスクマネジメント(ERM)に基づき、事業リスクにサステナビリティ関連のリスクを包含する形で、一元的に把握および管理を行っています。
すなわち、サステナビリティ関連のリスクおよび機会の識別・評価・優先順位付けはマテリアリティ評価を通じて実施し、個々のリスクに係る継続的なモニタリングおよび管理はERMを通じて実施しています。この点において、両プロセスは相互に接続された形で運用されています。
ERMの運用にあたっては、各事業リスクについて、想定されるリスク要因やシナリオ、評価結果、管理方針およびモニタリング手法などを体系的に整理した「リスクレポート」を作成し、原則として年1回、その内容をアップデートしています。
サステナビリティ関連のリスクについては、各リスクに関連する事業部門およびコーポレート部門が「リスクレポート」を作成しています。総務部リスクマネジメント課が事務局として全体の取りまとめを行い、リスク・コンプライアンス委員会およびリスク経営委員会へ報告することで、全社的な一元管理を図っています。