デジタル変革
役員メッセージ
データとAIの徹底活用で企業価値を向上
執行役員
CDO
前田 一樹
DXは単なるIT導入ではなく、業務の目的や成果に立ち返り、プロセスや意思決定を変える経営変革です。
当社はこれまで、現場と向き合いながら変革を進めてきました。従来のやり方にとらわれず、本来あるべき姿を問い直しながら議論を尽くして変えていく。そのためには、粘り強く取り組み続けることが重要です。
競争力の源泉は、意思決定と業務運営の高度化に向けてのデータとAIの徹底活用にあります。事業部門や社外パートナーとの共創を通じ、経営の高度化を全社で推進し、事業競争力の強化と新たな価値創出につなげていきます。
考え方
DXの推進による経営基盤の強化
当社は2050年ビジョン「変革をカタチに」を掲げ、前中計(2023-2025年度)においてデジタル技術とデータを活用したDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進してきました。
DXを通じて業務効率化にとどまらず、データに基づく意思決定の高度化や事業競争力の強化を目指します。全従業員がデジタル技術を業務で活用し、業務プロセスの見直しと改善を自律的に進める企業文化を築いていきます。
●DX推進ステップ
戦略
DXからAXへ — AI活用による経営変革
AI活用が企業活動の様々な場面に広がりつつある中、当社はこれまでのDXで整備してきたデータ基盤やデジタル人財をもとに、AIを経営や事業の変革に活用するAXへと取り組みを発展させていきます。AIの活用で意思決定の高度化や業務プロセスの革新を進め、持続的な企業価値向上を目指します。
新中計では、以下の3つの重点領域を軸にDX/AX戦略を推進していきます。
1. データ基盤経営の推進
事業環境の不確実性が高まる中、従来の経験や勘に依存した判断から脱却し、データに基づく迅速かつ精度の高い意思決定を実現していくことが不可欠です。
事業、顧客、市場などのデータを統合・活用し、データに基づく意思決定を経営・事業のあらゆる場面で実践していきます。これにより、事業環境の変化に迅速に対応し、事業ポートフォリオの最適化や新たな価値創出につなげていきます。
2. 業務プロセス変革の推進
AIと人の役割分担を前提に業務のあり方を見直し、業務の自動化や意思決定支援などを進めることで、より付加価値の高い業務へと人財の力を集中させていきます。限られた人員でも高い付加価値を生み出し続ける組織へと転換します。
3. DX /AX基盤の整備
AI活用を支える統合デジタル基盤を整備し、安全かつ信頼性の高いデジタル環境を構築します。
データガバナンスやサイバーセキュリティの高度化にも対応します。サイバー攻撃による被害の最小化と迅速な復旧を図り、事業継続を支えるデジタル基盤を強化します。
また、DX/AXを支える人財育成にも引き続き注力します。全従業員のデジタルリテラシー向上に加え、データ分析やAI活用を担う専門人財の育成を進めることで、デジタルを活用した自律的な変革を組織全体に広げていきます。
目指す成果
当社は、データとAIを活用した経営基盤の強化を通じて、事業競争力の向上と持続的な企業価値の創出を実現していきます。
取り組み
DX/AXを支える人財育成・文化醸成
全従業員のDXリテラシー向上を目的とした教育を展開し、DXベーシック研修に
は約5,400名が参加しました。生成AIに関する社内セミナーには約7,000名が参加するなど、デジタル技術を活用する文化の醸成が進んでいます。
また、経営層(役員、部門長を含む)約100名を対象にAIエージェントに関するワークショップを実施し、AI活用の可能性への理解を深めています。
現場主導の業務改善と生成AI活用
出張承認プロセスの簡略化など、身近な業務改善を起点に取り組みが広がりました。ローコードツールを活用した現場主導のアプリ開発が進み、約900件の業務アプリが現場から生まれました。さらに生成AIの活用も拡大しており、1万人以上の従業員が日常業務で活用しています。
事業部門との共創による高度化
事業部門との共創により外航船の配船最適化などに加え、M(I マテリアル・インフォマティクス)やAIを活用した研究開発の高度化も進んでいます。
前中計の取り組みと到達点
前中計期間の取り組みでは、グループ全体でのデータ基盤の整備を進めるとともに、デジタル人財の育成や業務プロセスの変革を推進してきました。これにより、現場主導でデジタル技術を活用した業務改善や新たな価値創出が進みつつあります。当社ではデータやAIを活用した業務改善が着実に広がり、DXを支える環境が整いつつあります。今後はこれらの成果を土台として、AIを経営や事業変革に本格的に取り込むAX(AIトランスフォーメーション)へと進化させていきます。