オイルロード超大型タンカー12,000kmの旅 「一航海の軌跡」Vol.1 日本出港~シンガポール海峡通峡 4/7
衛星経由で電話・メールがいつでも可能…通信設備
船舶の通信手段は、モールス信号に代わって、インマルサットサービスと呼ばれる海事衛星通信システムを利用しています。このインマルサットのおかげで、24時間いつでもどこでも電話、メール、FAXを利用でき、陸上とのコミュニケーションを図ることが可能となりました。海上における遭難および安全に関する世界的な制度である「GMDSS(遭難救助通信システム)」に準拠し、緊急時には遭難信号を発信し、救助を求めることもできます。航海士はGMDSS通信の資格を有し、通信業務も行っています。僚船とすれ違う時はVHF(国際無線電話。船舶間や船舶と海岸局との通話に使います。)電話を使用しますが、VHF電話で連絡設定後に他の手段で会話をし、乗組員の状況や本船整備の状況等の情報交換を行います。参考までに、先に呼び出すのは、後輩船長が先輩船長への挨拶も含めてのことが多いようです。