船長

出光タンカーの船内ではこんな暮らしをしています。

先日、千葉港にて原油約200万バレルを降ろし"ALL HANDS STATION" "S/BY ENG"の号令後、水先人を乗せ、係船索を一本ずつ外し出港しました。 右手に川崎・横浜の工場や港の灯り、停泊船の灯りを見ながら南下していくとだんだん灯りが少なくなり、観音埼灯台の灯りだけがくっきり見えてきました。そして、観音埼を通過し、浦賀NO.1ブイに到着すると水先人の下船です。 エンジンの回転をあげ、R/UP ENGにセット(※大洋航海モードの開始)すると、日本~中東のオイルロードの航海が始まります。約20日かけ中東の原油積み出し港へ行き、約20日かけ再び日本に帰ってきます。停泊日数をいれますと、約45日間の航海となります。

最高責任者、最高指揮者である船長

船長の使命は安全運航(3つの"S" : 乗組員の安全、貨物の安全、船の安全)をするため、クルーをまとめて導いていく事です。そして、会社員として求められている事は、効率良い運航と乗組員の教育です。これらを実施していくことが私の役割です。

大事にしていること

コミュニケーションです。人種、年齢の違う人々が生活・仕事場である船では、相互間のコミュニケーションが一番大事です。船長が、その中心になってコミュニケーションを進んでとる事が船の運航には大事なのです。
今回は船内生活の楽しみ(1)自由時間、(2)食事について説明します。

(1)自由時間
自由時間の過ごし方は人それぞれですが、船上では出来る事が限られています。本船ではデッキビリヤード、バスケット、卓球、ランニング等で汗を流す者。インターネットで家族と楽しい時間を過ごす者。読書やDVD鑑賞をする者などがおります。

デッキでのバスケットボール
デッキでのバスケットボール

(2)食事
日本人は和食、フィリピン人はフィリピン料理が用意されます。フィリピン人コックも日本食を勉強し、陸上で食べるものと遜色ない食事を提供してくれます。正月、クリスマスは料理を囲み、乗組員全員で親睦を深めます。

コックの作るクリスマスディナー
コックの作るクリスマスディナー

世の中の環境が時代とともに変化すると同時に、船の環境も変化しています。この流れに対応しながら、私達は将来へと安全運航を継続していきます。 皆さん、ぜひ出光タンカーの船をのぞいてみて下さい。他では見られない風景が見られるかもしれません。

ある1日の仕事(内地出港)

06:00 起床
07:30 朝食、一航士と打合せ
08:00 天気図チェック、通信事務
12:00 昼食
12:30 荷役終了に伴い、待機
13:30 代理店との出港打合せ
14:30 水先人乗船、出港スタンバイ
15:00 千葉出港
17:45 水先人下船
18:05 R/UP エンジン
18:30 夕食
19:00 出港連絡事務、天気図チェック 命令簿(night order book)作成
21:00 就寝
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