バースマスター

海技専門家として製油所の安全確保、無事故・無災害に貢献

私は現在、出光興産千葉製油所のバースマスターとして勤務しています。
バースマスターは、製油所に入港する外航タンカーによる安全かつ円滑な貨油の輸出、および輸入を達成するため、海技専門知識を活かし、外航船受け入れ業務、荷役作業の監督・折衝、および桟橋係員作業の指示監督を行います。


事務所で入念な打合せ

主な業務内容は、

  1. 入港候補船の船型・設備が安全な着離桟および荷役遂行に適しているか判断、受け入れ可否の決定
  2. 本船の入港に関連する関係各所との調整および連絡
  3. 海象・気象の把握および予測
  4. 現場での着離桟のサポートおよび荷役作業の監督
  5. 受け入れた船舶の評価を行い、今後の受け入れを検討するための記録を作成 等があります。

上記のようにバースマスターには、製油所桟橋で荷役を行う外航タンカーの入港から出港までの安全確保が要求されます。
強風や悪天候が予想される場合には海上で航海士として培ってきた経験や知識を活用して、状況に応じた適切な判断をし、事故・災害の防止に努めています。

取り扱うカーゴが原油、LPG(液化石油ガス)、ナフサや軽油、ジェット燃料等、多岐にわたる為、カーゴの特性や船の荷役設備を把握しなければなりません。また本船の船長、一等航海士はもちろん、他の乗組員とコミュニケーションをとることも安全で円滑な荷役作業を遂行する上で重要な仕事の一つになります。
このようにバースマスターの業務は、乗船中の航海士の業務とは異なりますが、陸上側(製油所側)の視点でタンカーの入出港や荷役作業等に携わることができるため、海技者としての幅を広げることができる良い機会だと感じています。
海上で航海士としての経験や技術を習得するだけではなく、バースマスターという責任ある職務も経験することができ、陸上においても充実した日々を送っています。


作業を終えて記録を作成

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