係留設備の健全性評価

係留設備の特長

船舶が着桟する係留設備の突然の損傷等による機能不全や低下は物流に直接影響するだけでなく、製油所・工場等の稼動にまで影響をおよぼす可能性もあります。
係留設備の機能低下の原因には、主に次のようなものがあります。

  1. 経年劣化や環境変化などに伴う耐力低下
  2. 対象船舶の変化などに伴う外力の変化・増大

1.については塩害等を受けやすい非常に厳しい環境にあること、2.については係留設備への主な外力は船舶によるものであり、一般的な土木構造物に対する外力である地震力に比べて作用する頻度が高いという特長がありますが、対象船舶の船型が少しずつ変化することに対し十分な対応が取られていないケースがあるなど、一般的な土木構造物に比べて非常に厳しい環境にあります。

係留設備の損傷事例

事例1

ドルフィン前面の洗堀
ドルフィン前面の洗堀

被災時点稼動年数:34年
構造形式:重力式ドルフィンタイプ
損傷概要:ドルフィン前面の洗堀(船舶スクリューによるものと考えられる。)に高波浪の作用。

事例2

事例2

被災時点稼動年数:30年~40年
構造形式:たわみ式ドルフィンタイプ
損傷概要:建設時における接合部の溶接不良や対象船舶の大型化による荷重および着桟頻度の増加。

健全性評価の必要性

損傷事例にもあるように、ドルフィンの転倒や杭の折損等によって荷役設備としての機能が果たせなくなる場合もあります。

健全性評価を行うことで、現運用に対する安全性を定量的に把握することは勿論のこと、係留設備の機能維持を図り、事故を未然に防止することが可能になります。

健全性評価実施例

防衝設備付ドルフィンに対する評価フローの例を示します。
このように、現有設備の情報収集や船舶の運用調査行い、強度評価および補強が必要と判断された場合にはその対策・立案まで総合的に実施します。

-検討フロー図-

-検討フロー図-

出光エンジの特長

  • これまでに数多くの評価実績があります。
  • 様々な形式の係留設備の評価を的確に行うことが可能です。
  • 実運用に即した船舶の離着桟状況を考慮し、問題になりそうな部位や現象を明らかにできます。
  • これまでの事例をもとに、経年劣化や環境変化にともなう機能低下を的確に評価に反映することができます。
  • 今後の対応方法について、的確なご提案を行うことができます。

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