ハンドリング性評価
石炭をハンドリングする際に頻繁に発生するトラブルとして、ホッパーでの詰まりやシュート部での閉塞等があります。石炭の排出・固着性を石炭性状から予測評価することは困難ですが、的確な試験を実施することにより定量的に評価することができます。
デュラム試験
デュラム試験は主として貯槽等からの排出性を評価する試験です。傾斜角45度のステンレス製ホッパーに石炭12kg(湿炭ベース)を投入したのち、左右に振動させ、10秒後に底部のシャッターを開き、石炭全量が落下する時間を測定します。全水分量を変化させて同様の試験を行うことにより、全水分と排出時間との関係が得られます。
付着凝集力試験
付着凝集力試験は、主としてベルトコンベア乗り継ぎ部のシュートにおける石炭同士の固着性を評価する試験です。石炭試料のうち-5mm部分を採取し、これを4,000kgfの荷重で成型し、約100mm四方の立方体を作製します。次に、成型物を一軸圧縮試験機で破壊し、その時の破壊強度を測定します。付着凝集力が大きい石炭は、シュート壁にあたった際に強固な固着物を形成する可能性が高くなります。