私は入社後、エチレンの製造拠点の一つである徳山事業所に配属され、生産工程作成、生産調整、各種不具合対応などの生産管理を担当しました。当時、ある留分の生産は余分な在庫が出ないように、在庫ぎりぎりを狙って工程を作成していました。しかし、生産装置の運転にトラブルが発生。夜中に在庫不足との連絡を受け、急遽装置稼働を調整しました。幸い大事には至らず、供給が途絶えることはありませんでしたが、装置は｢生き物｣であり、｢想定外｣や｢不測の事態｣を織り込んで計画を作成する必要があることを痛感しました。このような経験が、現在、的確な需給調整を進める上で、大きな糧となっています。
事業所では数年に一度、大型定期修理（以下、定修）が予定されています。この定修によって、主要装置が一定期間稼働停止となります。しかし、パイプラインで繋がっているお客様の装置は動いており、エチレンを供給しなければなりません。調達方法を複数想定しながら、オペレーションを滞りなく実施することが重要です。そのために事前に綿密な計画を作成し、問題点・リスクを洗い出すなど準備を早くから始めています。この定修において、リスクを回避しトラブルなく安定供給を実現すること。それはまさに私にとって挑戦であり、これを無事にやり遂げることが自身の成長を加速させると思っています。