



2024.12.20
世界初 ブルーカーボンに特化した「インキュベーションプログラム」を実施。世界中のブルーカーボン関連スタートアップがシンガポールに集結し、オープンイノベーションを推進
- 一歩先のエネルギー

ワカメやアカモクなどの海藻、アマモなどの海草、湿地・干潟、マングローブ林の働きによって海中に吸収・貯蔵された炭素はブルーカーボンと呼ばれています。炭素の新たな吸収源として注目が高まっているブルーカーボンの事業創出へ向け、出光アメリカズホールディングス(本社:米国カリフォルニア州サンノゼ、当社100%子会社、以下「IAH」)が、Hatch Blue社(以下「Hatch社」)とともに、世界のスタートアップを対象にインキュベーションプログラムを実施しました。
インキュベーションプログラムとは、スタートアップが初期段階で直面する課題を乗り越え、成長するための支援を指します。ブルーカーボンをテーマとした本プログラムは世界初の試みです。選出された11社のスタートアップはIAHやHatch社の支援のもと、経営に関する学びや人脈づくりの場として、各国の企業・研究機関・政策立案者と連携した最終プログラム(開催地:シンガポール)に参加しました。
IAHは、本プログラムをブルーカーボン分野の多彩なステークホルダーを呼び込むプラットフォームとすることで、新規事業の創出やオープンイノベーションを推進します。
IAHは、本プログラムをブルーカーボン分野の多彩なステークホルダーを呼び込むプラットフォームとすることで、新規事業の創出やオープンイノベーションを推進します。

選出11社の皆さんと
本プログラムはHatch社が主催、IAHがスポンサーとなり、2024年6月から約5か月間行われました。応募総数70社の中から、主に革新性、市場性、ビジョンと戦略といった観点で最終的に11社を選出しました。これらのスタートアップは、多様な技術、拠点、事業プロフィールを有しており、アジアや日本における事業展開の可能性も評価されました。最終プログラムの開催地にはエコシステム(共創を生むネットワーク)が確立されているシンガポールを選定し、政府機関、気候変動対策系の投資家、NGO、高等教育機関、金融機関、そして大企業など、多彩な関係者が集結しました。期間中はピッチイベント(投資家などへのプレゼンテーション)や、ブルーカーボンのマーケットおよびカーボンクレジット創出に向けた講演・議論など、多面的な交流が2週間にわたり行われました。

シンガポール企業庁によるメンタリングの様子
1.対象テーマ
2.選定11社(アルファベット順)

Singapore International Agri-Food Week でのパネルディスカッションの様子
最終プログラムの期間中には、シンガポール政府がSingapore International Agri-Food Weekを開催。主要イベントである「Asia-Pacific Agri-Food Innovation Summit」では、IAH社とHatch社によるインキュベーションプログラムの紹介とともにブルーカーボン生態系の重要性をテーマとするパネルディスカッションを実施しました。
Hatch社は世界各地に拠点を持ち、世界中の海洋分野のスタートアップ企業に投資を行っています。IAHとHatch社は2023年8月に協業を開始しました。今後も両社が有する人的ネットワークや知見・経験を最大限に活用し、脱炭素に向けたブルーカーボン分野の発展、事業創出へ向けて取り組みます。
IAHについて
米州域内の事業会社の新規事業の開発および運営管理機能の強化を目的として2020年に設立されました。IAHの事業開発は、当地のファンドやスタートアップ企業、アカデミア等との連携を通じて、出光興産が掲げている“責任ある変革者”というビジョンを具現化していくことが大きな目的です。世界の潮流や出光興産グループのニーズ・戦略を踏まえ当地にて情報収集を行い、出資も含めたスタートアップ企業やファンドとの連携を通じて、出光興産グループの新たな事業の柱を構築することを目指します。https://idemitsuamericas.com/