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学校団体部門 最優秀賞
岡山大学教育学部附属中学校 〈岡山県〉
学校データ
岡山大学教育学部附属中学校は、岡山県岡山市東区に位置し、創立77年の歴史を持つ伝統校です。「自主自律豊かな心でたくましく」を教育目標に掲げ、教科の学習を通じて豊かな人間性を育むことを目指しています。岡山大学教育学部と連携し、未来を見据えた教育研究と実践を進めるとともに、幼稚園・小学校・中学校が一貫した理念のもと、特色ある活動を展開しています。特に総合的な学習の時間では、1年次から年間を通して、生徒一人一人が自ら課題を設定し、情報を集めて、整理・分析し、地域社会に責任をもって参画・貢献して表現する探究活動を展開することで、持続可能な社会づくりに主体的に関わる力を育んでいます。
教諭コメント
この度は、「環境フォト・コンテスト」において「学校団体最優秀賞」という名誉ある賞を賜り、心より感謝申し上げます。本校では、持続可能な社会の実現を目指し、総合的な学習の時間や教科の学習を通じて、環境問題への理解を深め、その解決に向けて行動する力を育む教育に取り組んでいます。コンテストへの参加もその一環として、生徒たちが日頃から地域や身近な環境に目を向け、自ら課題を発見し、深く考える力を養う機会として長年にわたって取り組んでいます。受賞作品は、生徒が地域に関心を寄せ、自らの視点で見つけた課題や魅力を表現したものです。制作の過程で、フィールドワークや写真撮影を通じて得た気付きをもとに、探究的に取り組むことで、地域の環境への理解を一層深めるとともに、自分の行動が持続可能な社会づくりにどのように貢献できるか考える契機となっています。今回の受賞を励みに、今後も探究的な学習を通して、より豊かな学びを追究し、生徒が主体的に考え、行動できる力を育んでいきたいと考えております。名誉ある賞を頂けたことに、改めて感謝申し上げます。
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学校団体部門 優秀賞
静岡市立服織西小学校 〈静岡県〉
学校データ
服織西小学校は桜並木が続く川沿いにあり、川や山や田畑などの自然豊かな景色が広がる地域です。明治7年創立の歴史ある本校には、校訓「学べ、友と、強く」があり、この精神は現在まで引き継がれ、令和6年度には創立150周年を迎えました。小中一貫教育グループ校の学校教育目標「自ら学び共に高め合う児童生徒」に迫るため、本校の重点目標を「自ら動く!~積極的に考え・判断・行動する~」と設定し、PTAや地域のみなさんとお互いに手を取り合って、子どもたちの育成に努めております。自己肯定感や自己有用感を高める取組や、かかわりを大切にした取組・活動を通して、「輝く自分づくり」をめざしています。
教諭コメント
5年生は「地域の自然環境」を総合的な学習の時間のテーマとし、学習に取り組んでいます。今年度創立150周年を迎え「50年後も残したい風景、残したくない風景」は何だろうと地域を見つめ直しました。「最近、川が土砂で埋もれて浅くなってきた。」「ごみがすごい。」「猿が畑を荒らす。」など日頃から感じていることも多く、校外学習で記録写真を撮りながら、地域の現状を調査しました。本コンテストは、7月までの学習をまとめる際に活用しました。自分たちが残したい風景と残したくない風景が明確になり、これまで気づいていたけれど見過ごしてきたことに対し、どうしたら改善していけるだろうかという意識をもつことができました。そして、現状を維持・改善していくために努力している人たちの存在や取り組みを調べ始めました。今後、この地域に住む自分たちにはどんなことができるのか考え、行動に移していくことを願っています。
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学校団体部門 優秀賞
紀の川市立東貴志小学校 〈和歌山県〉
学校データ
東貴志小学校は、自然に囲まれた地域にある小学校です。「みんなちがってみんないい—自分も仲間も大切にする東貴志小学校」を合言葉に、みんなが仲良く協力しながら学べる学校を目指しています。授業では、タブレットなどを使ったICT学習や、地域の文化を学んだり、交流する活動を行ったりしながら、ふるさとを大切にする心を育てています。また、全校でのイベントやクラブ活動を通じて、みんなで楽しく成長できるよう工夫しています。東貴志小学校は、明るく元気な子どもたちがたくさんいる、地域に愛される学校です。保護者や地域の方々とも協力しながら、これからの時代に必要な力を育んでいます。
教諭コメント
このたびは、学校団体賞の優秀賞に選ばれ、大変光栄に思います。本校では、5年生を中心にSDGsの学習に意欲的に取り組んでまいりました。SDGsが示す目標の一つ一つについて、子どもたちが自ら調べ、考え、発表を行いながら、地球規模の課題に目を向けるとともに、自分たちの日々の生活と結びつけて考える力を育んできました。今回のフォトコンテストへの参加を通じて、環境問題に対する具体的なアクションや、身近な自然の美しさ・大切さを改めて実感する機会を得ることができました。一人一人が環境保全の大切さを「自分事」として捉え、これから自分たちにできることを積極的に考え、行動していくきっかけとなったことを嬉しく思います。今後も、子どもたちの学びを深め、持続可能な社会の実現に向けて行動できる力を育てていきたいと考えています。応援してくださった皆さまに心より感謝申し上げます。
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学校団体部門 優秀賞
豊田市立井郷中学校 〈愛知県〉
学校データ
本校は昭和61年に開校し、校訓「切磋琢磨」の通り、仲間と共に成長する学校です。井郷中学校の朝は、進んで清掃に取り組む生徒たちの姿とあいさつ運動に参加する生徒の元気な声で始まります。また、全校でMSK清掃(黙々隅々きびきび)やMST時間(黙々スタディタイム)、いじめ撲滅の思いをイエローリボンに表し、全員が胸元につけることが受け継がれています。そして、WE LOVE いさと活動は、全校で行うボランティア活動であり、一人一人が学校や地域を支えている一員であるという思いをもって取り組み、やりがいや楽しさを感じています。WE LOVE いさとの下に、ボランティア精神と仲間と共に笑顔で切磋琢磨しています。
教諭コメント
本校の3年生は、総合的な学習の時間に、学習テーマを『輝く未来へ~SDGsを自らの生き方と関連付けて考える~』として、SDGsについて学習に取り組んでいます。2030年までの世界目標の実現に向けて 「一歩一歩できることから始めよう!」と調べ学習を行いました。本校の生徒がSDGsをもっと身近な問題として考えていくために、—SDGs未来都市としての豊田市の取組—国際目標である「持続可能な 開発目標SDGs」の概要や、環境先進都市の実現を目指してきた豊田市における取組の講話を聞きました。また、今回の環境フォト・コンテストへの応募は、生まれ育っている地元に着目するだけでなく、身近な環境問題とSDGs学習がつながり、地域愛や日常の行動に結びつけることができました。そして、井郷中学校区でスポGOMI活動の実践を行い、自分が生活する地元に対する地域愛をさらに深めることができました。
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学校団体部門 優秀賞
甲斐市立双葉中学校 〈山梨県〉
学校データ
双葉中学校は、山梨県北西部の甲斐市にある公立中学校です。北は八ヶ岳、南は富士山、西は南アルプスの山々に囲まれた自然豊かな環境にありながら、大型商業施設や文化施設も併せ持つ地域です。全校生徒数はおよそ450名。校訓である「至誠」の心を大切に、生徒会活動も盛んに行われており、中でも「日本一の玄関」を合い言葉に玄関の履き物をそろえる活動は、10年を越える伝統があります。美化委員会でも一年を通じて花を育て、学校に彩りと潤いを与えています。伝統の継承とよりよい環境づくりで活気ある学校づくりを目指す。それが私たち双葉中学校です。
教諭コメント
環境フォト・コンテストに応募するのは、本校では初めての試みでした。未来に残したい風景と改善したい風景を、中学生の瑞々しい感性で捉え直す。それは、これから地域を背負って立つ生徒たちにとって、とても意義深いことだと思い、二年生に挑戦させました。生徒達の作品には、様々な風景が映し出されていました。発表会を開き、地域の未来について話し合いをしたところ、太陽光発電設備に注目が集まりました。残したい○と改善したい×の両方に太陽光パネルの写真が挙げられていたのです。再生可能エネルギーとして未来に残したいと考える生徒がいる一方で、山林を切り開くことで樹木が減少すると考える生徒も少なくありませんでした。今は正解がわからなくても、生徒達にはこれからも学び続けてほしい、環境について考えを深め、行動できる人になってほしいと感じています。このような機会を与えていただき、とても感謝しています。
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学校団体部門 優秀賞
長崎県立長崎明誠高等学校 〈長崎県〉
学校データ
長崎明誠高等学校はキャリア教育を推進する総合学科。自己の進路にあわせて100以上の開講科目から自分だけの時間割をつくる。このシステムは九州では本校1校のみ。全国でも数校しかない。このシステムの中で1年次は自己のライフプランを立てる。2年次はその実現のため様々なスキルを体験的に習得するキャリアプランニングを学ぶ。3年次はこれまでのキャリア教育の集大成である課題研究を生徒達は個人で行う。このような3年間のキャリア教育を推進し、国公立大現役合格から就職まで多様な生徒の進路実現を果たしている。令和元年度、このキャリア教育推進プログラムで文部科学大臣賞を受賞している。
教諭コメント
一昨年の学校団体最優秀賞受賞をはじめ毎年生徒達が奨励賞や優秀賞をいただきありがとうございます。環境問題への意識向上、及び「課題発見」・「課題解決」・「伝える力」の成長機会の提供というコンテストに生徒たちは主体的に作品を応募してくれました。このコンテストにより発見した問題を課題研究へと深化させ解決案を提言し、九州高等学校生徒理科研究発表大会で第2位優秀賞や九州JICA国際協力実体験プログラム最優秀第1位の高い評価を得る生徒達が現れてきました。2学年キャリアプランの探究的な取り組みでは、ふるさとの○の風景や×の風景から改善策を長崎明誠学習成果発表会で提言・発表しました。このコンテストを参考に環境科学の授業を2、3学年で開講し、問題を発見する力と探究力を育てています。このコンテストは生徒が主体的に取り組みやすく、生徒や学校の無限の可能性を引き出してくれるプログラムです。
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学校団体部門 優秀賞
私立就実高等学校 〈岡山県〉
学校データ
今年で創立120周年を迎える中高一貫校です。1904年に女子校として設立され、2009年に男女共学となりました。建学の精神である「去華就実」をもとに、外見の華やかさに流されることなく、堅実に自己の内面を磨き、社会に貢献する人材の育成を目指しています。岡山城や後楽園、県立美術館といった充実した文化エリアの近くに立地している点も魅力の一つです。部活動は運動部、文化部ともに非常に活発で、バレーボールをはじめ、多くの部活動が全国でも活躍しています。環境に関連した活動も積極的に進めており、本学園が所有する「就実の森」では、毎年数回のグリーンボランティアが行われ、アカマツ林の再生などに生徒が取り組んでいます。生徒は様々な場面でその可能性を広げています。
教諭コメント
今回、写真部の試みとして「現在のありのままに目を向けてみよう」というテーマのもと活動を行いました。普段の撮影では捉えきれない日常の素敵な一面だけでなく、身近な地域で現在進行中の問題にも目を向け、等身大の「わたしのまち」と真摯に向き合う姿が見られました。生徒たちはお互いに意見を出し合い、主体的に問題提起を行うなど、積極的に行動する姿が大変印象的でした。それぞれの視点で地域を見つめ、真剣に考えて撮影した中から選んだ1枚を提出してくれました。このコンテストへの参加を通じて、写真の着眼点をさらに広げるとともに、身近な地域の大切さを改めて考え直す貴重な機会となりました。この度は、誠にありがとうございました。
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学校団体部門 わたしのまちの○と×賞
魚沼市立魚沼北中学校 〈新潟県〉
学校データ
魚沼北中学校は、全国有数の米どころであり、豪雪地帯でもある新潟県魚沼市の入広瀬・守門地域に位置する学校です。入広瀬中学校と守門中学校が統合して令和元年度に開校しました。全校生徒数は47名と小規模ですが、アットホームな雰囲気と、少人数ならではのフットワークのよさを生かして、様々な活動に取り組んでいます。星型の校章に刻まれている「北」は「北斗星」をイメージしています。「北斗星」は、遠い古来に暗夜の道標として北の空に一番星として輝き、人々の案内役を担ってきました。生徒たちが、魚沼北中学校に誇りをもち、地域の、学校の一番星的な気持ちで邁進してほしいという願いが込められています。
教諭コメント
このたびは「わたしのまちの○と×賞」をいただき、誠にありがとうございます。本校では、近年、環境教育に力を入れており、今年度は生徒の環境問題への意識をさらに高め、環境への見方・考え方を育てたいと考え、「環境フォト・コンテスト」に参加しました。写真撮影とコメントの記入は夏休みの課題として取り組みました。その後、夏休み明けの理科授業において、撮影した写真とコメントを生徒同士で共有する場を設定することで学びを深めました。生徒の振り返りには「身の回りには×の環境が結構あって、その環境に慣れてしまっていたと気付いた」「環境をじっくり観察できた。その中でいくらでもエコになることができると思った」「みんなの写真を見て、小さな積み重ねをみんなでやることが未来の地球のためになると思った」などの記述が見られました。本コンテストをとおして、環境の○と×を探して撮影し、共有する活動は、生徒の環境への意識を高め、見方・考え方を育てる上でとても有効だと実感しました。