不況克服への道

今のような状態が戦後の日本の本当の状態であるから、ここから自力で立ち上がる。それには、ここで苦しんで、苦しんで、苦しみ抜いて、経営学を応用するような経営者になるということです。

ところが、大勢の経営者の中には非常にまじめに経営している方とふまじめに経営している方があって、いずれもとばっちりを受けて苦しんでおられる。

それだから、ここでまじめに経営して、とばっちりを受けて苦しんでおられるようなところには、国家なり銀行がこれをよく見分けて助けてやる。

ここで玉石をより分ける。

玉は拾いあげてどこまでも立派にみがきあげるが、石はこの際、おっことすというくらいの度胸がなければ、この日本のほんとうの立ち上がりは、できないと思うのです。

今のような苦境が、戦後の日本の真相であるという覚悟をきめ、苦境に直面して、自分をみがき、自力をつけて、ほんとうに立ち上がったならば、世界に対して恐ろしいものはないと思うのです。

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