シェル美術賞概要

シェル美術賞について

 シェル美術賞は、美術界に大きな影響を与えたシェル美術賞(1956年~1981年)、および昭和シェル現代美術賞(1996年~2001年)の合計31回の実績を経て、2003年に再開し、本年50回目の開催となる現代美術の公募展です。
 次世代を担う若手作家のための美術賞であり、創設当初より完全な公募制で実施しています。現在では「若手作家の登竜門」として、美術界で高い評価を頂いています。2021年は創設65年を迎え、新任2名を含む計4名の審査員による多彩な視点からの審査と共に学生への支援も継続します。当社は、次世代育成を軸としたメセナ活動である「シェル美術賞」を通じて、若手作家の活躍を継続的に支援し、美術界の発展に貢献したいと考えています。今後も、無限の可能性を秘めた若手作家の応募と、受賞作家の方々の更なる飛躍を期待しています。

シェル美術賞2021 審査員の紹介(敬称略)

4名の審査により厳正な審査を行います。

■ シェル美術賞2021 審査員 木村 絵理子(Eriko Kimura)/横浜美術館主任学芸員
木村 絵理子
横浜美術館主任学芸員、ヨコハマトリエンナーレ2020企画統括。現代美術の展覧会を中心に企画。近年の主な展覧会に、”Hanran: 20th-Century Japanese Photography”(ナショナル・ギャラリー・オブ・カナダ、2019‐2020年)「昭和の肖像―写真で辿る『昭和』の人と歴史」展(アーツ前橋、2018年)他。横浜美術館の企画に「BODY/PLAY/POLITICS」展(2016年)、奈良美智展(2012年)、高嶺格展(2011年)、束芋展(2009‐10年)、金氏徹平展(2009年)、GOTH –ゴス–(2007‐08年)など。

Comment

今、みなさんにとって絵画はどのような意味を持っているでしょうか。昨年、シェル美術賞の審査員を拝命した頃、時を同じくして新型コロナウイルスの世界的なパンデミックが始まりました。わずか1年の間に、私たちの生活環境はを大きく変わり、美術館やギャラリーといった美術作品を発表し、鑑賞するための場のあり方もまた、日々問い直されています。万全の態勢の下で開催された昨年のシェル美術賞の審査会や授賞式もまた、その例外ではありませんでした。しかし、同時にその場に漲っていたのは、美術の普遍的な価値を求めようとする熱気~アーティス ト、主催者、観客それぞれの~でした。ここは何かの答えを追究する場ではありませんが、シェル美術賞に向けて集う若い才能が、将来的に、ある時代の証言となっていくことだろうと感じています。

■ シェル美術賞2021 審査員 角 奈緒子(Naoko Sumi)/広島市現代美術館学芸員
角 奈緒子
撮影:花田 憲一
広島市生まれ。2005年、成城大学大学院文学研究科美学・美術史専攻修士課程修了(西洋美術史)。2006年より広島市現代美術館にて勤務。これまで企画した主な展覧会は、「金氏徹平展 splash & flake」(2007)、「西野達展 比治山詣で」(2007)、「この素晴らしき世界:アジアの現代美術から見る世界の今」(2011-12)、「俯瞰の世界図」(2015)、「世界が妙だ! 立石大河亞+横山裕一の漫画と絵画」(2016-17)、「松江泰治|地名事典」(2018)など。

Comment

シェル美術賞の審査員を務めるのも三年目、最後の年となりました。振り返れば、一年目は、応募されたたくさんの作品から発せられる熱意にとにかく圧倒され、受け止めるのに精一杯でした。二年目には、作品をとおして作者の意図を推察しようと思える程度の余裕が、多少は生まれたように感じました。作品の制作とは端的に「なにを、なにで、どう表すか」ですが、絵画の場合「なにで」を示す素材は限られています。しかし、ある程度の制約は必ずしも不利に働くわけでなく、むしろ「なにを」「どう」の可能性を思いの外、深め広げるのではないかとすら感じます。今年はどのような思いを抱くことになるのか自分でもわかりませんが、素晴らしい作品との出会いを楽しみに、審査に取り組みたいと思います。

■ シェル美術賞2021 桝田 倫広 (Tomohiro Masuda)/東京国立近代美術館主任研究員 ※新任
桝田 倫広
1982年生まれ。早稲田大学大学院文学研究科美術史学専攻博士後期課程単位取得退学。主な展覧会に「ピーター・ドイグ展」(2020)、「アジアにめざめたら:アートが変わる、世界が変わる 1960–1990年代」(共同キュレーション、東京国立近代美術館、韓国国立現代美術館、ナショナル・ギャラリー・シンガポール、2018–2019)、「No Museum, No Life?―これからの美術館事典 国立美術館コレクションによる展覧会」(共同キュレーション、2015)、「高松次郎ミステリーズ」(共同キュレーション、2014–2015)など。

Comment

歴史と現在に真摯に向き合ってつくられた作品のみが、時代に淘汰されず後世に残っていくものとわたしは考えています。審査員を務めるにあたっても、この点を念頭に置いて臨むつもりです。ただ、歴史と現在との向き合い方を重視するということは、とりもなおさず、作品がわたしの見識を試すということでもあります。そう考えると今から少し緊張してしまいますが、それ以上に、この機会を通してたくさんの作家、作品と対話できることが楽しみです。どうかよろしくお願いいたします。

■ シェル美術賞2021 審査員 ユアサエボシ(Yuasaeboshi)/画家 ※新任
ユアサエボシ
提供:毎日新聞社
1983年千葉県生まれ。2005年東洋大学経済学部国際経済学科卒業後、商品先物取引会社に就職するも半年で倒産、一転して画家を志す。2008年東洋美術学校絵画科卒業。近年では架空の画家を演じる作品を展開。主な個展に2019年「侵入するスペクトル」AKIO NAGASAWA GALLERY AOYAMA(東京)、2019年「曲馬考」銀座蔦屋書店アートウォールギャラリー(東京)、2019年「プラパゴンの馬」EUKARYOTE(東京)、主なグループ展に2020年「森-Deep Forest-」YOSHIAKI INOUE GALLERY(大阪)、2018年「シェル美術賞 アーティスト・セレクション2018」国立新美術館(東京)、2017年「第20回岡本太郎現代芸術賞展」川崎市岡本太郎美術館(神奈川)、主な受賞に2018年第10回絹谷幸二賞など。

Comment

芸術とは「客観化された時代精神」と言われています。戦後、政治と生活の距離が近かった時代には、それらの現状を問いたり嘆くような作品が、画家の内なる衝動から描かれてきました。現代はどうでしょうか。今の自分たちが生きている社会を意識して、そこに描く意味を見出すことも必要でしょうし、時代性など意識せずに、ひたすら己の内に籠る覚悟も同じく必要だと思います。時代時代で絵を描くことの意味は大きく異なります。審査を通して、自分がなぜ今絵を描いているのか、その必然性をつかんでいる作家に出会えたら嬉しいです。

受賞・入選作品、賞金について

  • 以下のとおり、受賞・入選作品を選出予定です。
  • 受賞・入選作品は、国立新美術館で12月に開催予定の【シェル美術賞展2021】で展示されます。
グランプリ・・・・・1点・賞金100万円
審査員賞・・・・・・4点・各30万円
学生特別賞・・・・・1-2点・各10万円
入選・・・・・・・・約40~50点
オーディエンス賞・・1点  賞状
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  • ※賞金は源泉税込みとなります。
  • ※賞の内容、点数および賞金額は、変更となる場合があります。

シェル美術賞の応募実績

  応募作家数 応募作品数
シェル美術賞2020 597名 846点
シェル美術賞2019 531名 765点
シェル美術賞2018 593名 839点
シェル美術賞2017 606名 852点
シェル美術賞2016 570名 791点
シェル美術賞2015 552名 807点
シェル美術賞2014 564名 815点
シェル美術賞2013 698名 1,001点
シェル美術賞2012 840名 1,226点
シェル美術賞2011 903名 1,291点
シェル美術賞2010 950名 1,410点
シェル美術賞2009 1,093名 1,666点
シェル美術賞2008 1,144名 1,700点
シェル美術賞2007 1,076名 1,616点
シェル美術賞2006 903名 1,357点
シェル美術賞2005 917名 1,418点
シェル美術賞2004 801名 1,254点
シェル美術賞2003≫2004 1,002名 1,665点
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