2023年5月29日

その他

「Idemitsu Art Award 2023」作品募集を開始 -受賞・入選作品展を国立新美術館にて12月に開催-

出光興産株式会社(本社:東京都千代田区、社長:木藤 俊一)は、次代を担う若手作家の発掘・育成を目的とする「Idemitsu Art Award 2023」の作品募集を開始します。
「Idemitsu Art Award」は、40歳までの若手作家を対象とする公募制の美術賞で、2022年に「シェル美術賞」から改称しました。昨年に引き続き、グランプリの賞金は300万円、25歳以下の出品を1点まで無料(2点目以降は有料)とし、若手作家の支援を継続します。
審査は、現代美術の分野で活躍する学芸員や作家など、新任2名を含む計5名の審査員による多彩な視点で行います。エネルギー溢れる作品をお待ちしています。

Anonymouz

◆Idemitsu Art Award 2023実施概要

【応募資格】
2023年3月31日時点で40歳以下の方
※エントリー時に、年齢を確認できる証明書等のコピーを提出ください
【募集作品】
  • 平面作品でワイヤーによる壁面展示が可能なもの
  • 2021年以降に制作された新作で、他の公募展等で入選していない作品
  • サイズ=162.0cm×162.0cm(S100号)以内
  • 厚さ、重量=15cm、30kg以内
【出品料】
出品は1人3点まで
26歳以上 25歳以下
1点 7,000円 無料
2点 11,000円 7,000円
3点 14,000円 11,000円
※25歳以下:1997年4月1日以降に生まれた方
【エントリー期間】
5月30日(火)~8月25日(金)
【出品料支払い期間】
7月8日(土)~9月8日(金)
【作品搬入期間】
送付搬入日:9月14日(木)~9月15日(金)
直接搬入日:9月16日(土)~9月17日(日)
【展覧会】
「Idemitsu Art Award展 2023」
国立新美術館 展示室1B 12月13日(水)~12月25日(月)※19日(火)休館
【Webサイト】
https://www.idemitsu.com/jp/enjoy/culture_art/art/index.html
【学生支援企画】
①学生特別賞を設定、②展覧会入場料無料

◆審査員

今回の審査員は、以下の5名です。(敬称略)

  • 江上 ゆか(兵庫県立美術館学芸員)※新任

  • 正路 佐知子(国立国際美術館主任研究員)

  • 桝田 倫広(東京国立近代美術館主任研究員)

  • 鷲田 めるろ(十和田市現代美術館館長)

  • 竹中 美幸(美術作家 シェル美術賞2012年審査員賞受賞)※新任

●審査員プロフィール(敬称略)

江上 ゆか(Yuka Egami)

江上 ゆか

1969年兵庫県生まれ。1992年京都大学文学部哲学科美学美術史学専攻卒業。同年より兵庫県立近代美術館(現・兵庫県立美術館)学芸員。近年、担当した展覧会に「関西の80年代」(2022年)、「集めた!日本の前衛-山村德太郎の眼 山村コレクション展」(2019年)、「美術の中のかたち—手で見る造形 触りがいのある犬—中ハシ克シゲ」(2018年)、「注目作家紹介プログラム チャンネル7 髙橋耕平—街の仮縫い、個と歩み」(2016年)、「阪神・淡路大震災から20年」(2014-15年)など(共同企画を含む)。

<コメント>
歴史ある賞の審査に、初めて参加させていただきます。
現代美術は、この賞が始まった頃からすればおそらく想像もつかないほど、メディアの幅を広げ多様さを増す一方です。そうした中にあっても、平面、絵画、あるいは絵といったオーソドックスな手法が廃れることはなく、魅力的な表現が生みだされ続けています。むしろ、このやり方でしか表せない、表さずにはいられない必然は、より鮮明になってきたと言えるのかもしれません。
それぞれに切実で新鮮な作品と対面できることを、楽しみにしております。

正路 佐知子(Sachiko Shoji)

正路 佐知子

photo: Shintaro Yamanaka
(Qsyum!)

岡山県生まれ。お茶の水女子大学大学院博士後期課程単位取得退学。福岡市美術館学芸員を経て2023年より国立国際美術館主任研究員。福岡市美術館時代に企画した主な展覧会は、「第9回21世紀の作家—福岡 大浦こころ展 やわらかな圧力」(2011)、「想像しなおし」(2014)、「歴史する!Doing history!」(2016)、「インカ・ショニバレCBE:FLOWER POWER」(2019)、「梅田哲也 うたの起源」(2019-20)、「田部光子展『希望を捨てるわけにはいかない』」(2022)、「藤野一友と岡上淑子」(2022-23)。

<コメント>
前回より名称は新たになりましたが、「次世代を担う若手作家のための公募展」という役割も、前身のシェル美術賞が築いてきた歴史に連なることも、主な応募条件も変わってはいません。変わったのは賞金と、若い世代の応募のハードルが下がったこと。前回初めて審査に携わり、現状このアワードが新たな展望を示すとすればそれは受賞・入選作によってなのだろうと感じました。それを選ぶのは審査員であるという事実を重く受けとめながら、圧倒的な何かに出会いたいという思いを強くしています。

桝田 倫広 (Tomohiro Masuda)

桝田 倫広

1982年生まれ。早稲田大学大学院文学研究科美術史学専攻博士後期課程単位取得退学。主な展覧会に「ゲルハルト・リヒター展」(2022年)、「ピーター・ドイグ展」(2020)、「アジアにめざめたら:アートが変わる、世界が変わる 1960–1990年代」(共同キュレーション、東京国立近代美術館、韓国国立現代美術館、ナショナル・ギャラリー・シンガポール、2018–2019)、「No Museum, No Life?—これからの美術館事典 国立美術館コレクションによる展覧会」(共同キュレーション、2015)など。

<コメント>
このアワードの応募年齢は2023年3月31日時点で40歳以下までとのこと。すでにキャリアを築いている方も、これからの方も、描けたと思ったら送ってください。見ます。

鷲田 めるろ(Meruro Washida)

鷲田 めるろ

1973年京都市生まれ、十和田市在住。東京大学大学院修士修了。金沢21世紀美術館キュレーターを経て、2020年より十和田市現代美術館館長。第57回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展日本館キュレーター(2017年)。あいちトリエンナーレ2019キュレーター。著書に『キュレーターズノート二〇〇七ー二〇二〇』(美学出版)。東京藝術大学大学院准教授。

<コメント>
油彩や日本画、ドローイングといったジャンル毎の慣習や技術の精緻化からは一旦離れ、今という時代に向き合う中で、伝えたいことが明確化されている作品を期待します。そして、伝えるために必要な技術が適切に選ばれているかどうか、十分に練られ、磨き上げられているかどうかも評価の対象としたいと思います。もし一人の作家の方が複数の作品を応募される場合には、その組み合わせについても、十分に考えていただければと思います。楽しみにしています。

竹中 美幸(Miyuki Takenaka)

竹中 美幸

photo:Hiromi Shinada

美術作家 多摩美術大学美術学部絵画学科油画専攻卒業後、同大学大学院美術研究科修了。東京を拠点に活動。主に透明な素材を用いて制作しており、光や影を取り込んだ平面作品やインスタレーションに展開。
近年の個展に「物語はつづく」(2023 スイトピアセンターアートギャラリー/岐阜) 、「陰と陽と」(2022 アートフロントギャラリー/東京)、「都市のさざめき」(2019 新宿パークタワーギャラリー1/東京)など。
主なグループ展に奥能登国際芸術祭2020+(スズ・シアター・ミュージアム/石川)、クインテットⅣ五つ星の作家たち(2018 SOMPO美術館/東京)、シェル美術賞アーティスト・セレクション2017(国立新美術館/東京)、VOCA展-新しい平面の作家たち-(上野の森美術館/東京)など。
主な受賞歴に2020年清流の国ぎふ芸術祭/篠原資明賞、2012年シェル美術賞/島敦彦審査員奨励賞、トーキョーワンダーウォール2010/ワンダーウォール賞など。

<コメント>
ここ数年間、新型コロナ感染症の世界的流行の中で、私たちは海外どころか自宅の外にさえ出づらい時期を経験しました。そのような中わたしは、数は少ないですがコレクションしていた何人かの作家の絵画作品を眺める時間に救われ、あらためて平面作品が持つ窓のような役割と奥深さに気づかされました。Idemitsu Art Awardの魅力は、企画書や画像での一次審査もなく全ての作品を実際にみてもらえることだと思います。ずっと作品の中で目を彷徨わせていられるような、そんな作品と出会えることを楽しみにしています。

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