審査会の様子

2024年は、734名の作家から922点の作品応募がありました。昨年よりも多くの作品が寄せられ、作家数は昨年と比べて117名、応募作品数は91作品増加しました。
Idemitsu Art Awardは「現物審査」にこだわり、4名の審査員が一次審査から全ての応募作品を実際に観て、審査を行っています。
多様な視点から審査が行われ、グランプリを含む7点の受賞作品と46点の入選作品が選出されました。

Idemitsu Art Award 2024 審査員の紹介(敬称略)

大浦 周(Itaru Oura)

大浦 周

1981年生まれ。早稲田大学大学院文学研究科美術史学コース博士後期課程単位取得退学。2013年より埼玉県立近代美術館学芸員。担当した展覧会に「辰野登恵子 オン・ペーパーズ」(2018年)、「New Photographic Objects 写真と映像の物質性」(2020年)、「ボイス+パレルモ」(共同企画、2021年)など。

正路 佐知子(Shoji Sachiko)

正路 佐知子

photo: Shintaro Yamanaka
(Qsyum!)

岡山県生まれ。お茶の水女子大学大学院博士後期課程単位取得退学。福岡市美術館学芸員を経て2023年より国立国際美術館主任研究員。これまで企画担当した主な展覧会は、「第9回21世紀の作家-福岡 大浦こころ展 やわらかな圧力」(2011年)、「想像しなおし」(2014年)、「歴史する!Doing history!」(2016年)、「インカ・ショニバレCBE:FLOWER POWER」(2019年)、「梅田哲也 うたの起源」(2019-20年)、「田部光子展『希望を捨てるわけにはいかない』」(2022年)、「藤野一友と岡上淑子」(2022-23年)、「コレクション2 身体———身体」(2024年)など。

竹崎 瑞季(Mizuki Takezaki)

竹崎 瑞季

神奈川県横浜市出身。早稲田大学大学院文学研究科芸術学(美術史)専攻修了。高知県立美術館学芸員を経て、2017年より丸亀市猪熊弦一郎現代美術館キュレーター。近代からの学びや課題を、現代とその先を捉える足がかりとしながらリサーチを行う。これまでに企画した主な展覧会に「猪熊弦一郎展 ホノルル」(2024年、丸亀市猪熊弦一郎現代美術館)、「中園孔二 ソウルメイト」(2023年、同館)、「今井俊介 スカートと風景」(2022年、同館)、「まみえる 千変万化な顔たち」(2021年、同館)、「高知家の宝もの 村山槐多からヨーゼフ・ボイスまで」(2014年、高知県立美術館)など。

菅 亮平(Ryohei Kan)

菅 亮平

photo: Kensuke Hashimoto

1983年愛媛県生まれ。2013年に「ドイツ学術交流会奨学金(DAAD)」を受賞して以降、ミュンヘンと東京を拠点に活動し、2016年に東京藝術大学大学院美術研究科博士後期課程修了、博士号(美術)を取得。2019年にミュンヘン国立造形美術アカデミー修了、フローリアン・プムへスル教授のもとでマイスターシューラー号を取得。「空虚(Void)」をめぐる思考をもとに、多様なメディアを横断的に扱いながら作品制作に取り組み国内外で発表する。2020年に広島市立大学芸術学部に講師として着任する一方で、2021年からは広島県福山市で「Setouchi L-Art Project(略称:SLAP)」総合ディレクターとして瀬戸内エリアの文化創生・振興プログラムの企画・監修・運営に取り組む。美術作家、大学教員、アートディレクターとして、アートの可能性を実践的立場から探求している。

審査経過報告

1次審査 922作品 → 254作品

4作品ずつ審査員の前に並べ、審査員1名以上の挙手により審査経過としました。
ただし、最初の3分間で選外になった作品は、公平を期すため、全作品審査終了後、再度、審査を行いました。

2次審査 245作品 → 80作品

2次審査に先立ち、1人の作家で複数点残っている作品について審査を行いました。その後、3作品ずつ審査員の前に並べ、審査員2名以上の挙手により審査経過としました。

最終審査 80作品 → 53作品

2次審査を通過した80点を全て並べて審査を行いました。

グランプリの決定

審査員はグランプリ候補として5作品を選出し、話し合いによる協議の結果、笹本明日香さんの作品をグランプリとして決定しました。

各審査員賞、入選作品の選出

グランプリを除いた79点の中から、審査員は審査員賞各1作品と入選各12作品(菅審査員は10作品)を選出しました。

学生特別賞、追加入選作品の選出

入選作品の中から学生応募の作品を対象に、学生特別賞2作品の選出しました。
その後、学生特別賞に決定した2作品の代わりに、追加で入選2作品を選出しました。

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