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中学校部門 金賞
自然のストロー / 佐々木 こはる
撮影者コメント
最近、プラスチックゴミの増加から起こる海洋汚染が問題になっています。父がハスを育てており、蓮について調べたとき、ハスは根から茎、そして葉っぱの葉脈までが空洞になっていることを知りました。そのことを知ったとき、美しい自然のストローと、海を汚す人工のストローを対比させようと思いました。これからはストローの使用を必要最低限におさえて、地球を守っていきたいと思います。
カメラマン講評
プラスチック製ストローはリサイクルすることができなく環境保護の観点から廃止という動きが急速に広がっています。ストローは、細長い形状のため、ゴミ処理のシステムやゴミ袋などからもすり抜けて自然環境へ流出しやすくなるゴミの要因になります。×の人工的なストローと〇の自然のハスをストローに見立てた作品は、被写体をクローズアップすることにより海洋汚染から地球環境を守ろうとする作者の意志を感じさせます。
審査員総評
ハスの花とプラスチックのストローは、構図もあざやかな色調もきれいに対比されていて、とても印象に残る作品です。同じ色なのに、ハスの花は美しい自然の風景となっているが、プラスチックストローは環境汚染の原因となっています。新鮮な視点と鮮明な対比で、プラスチックごみ問題を考えさせる奥深い作品に仕上げています。
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中学校部門 銀賞
蝉と人の落としもの / 野口 真帆
撮影者コメント
この二つの写真は、同じ公園で別々の日に撮りました。同じ「落とし物」であるのに、一つは夏の名残り、もう一つは不注意極まりない行動の証であることに気づいたので、写真に残しておきたいと思いました。私にできることは公園掃除などをして人間の落としものを減らし、東京の中での限られた自然をできるだけ目立たせることだと思います。
カメラマン講評
二つの落としモノを通して季節の自然な出来事である蝉の抜け殻と人がテニスしていて不注意から拾い忘れたボールと視点を下にして被写体にピントを合わせ、背景をぼかして主題を浮き立たせる手法の撮影で大都市の公園清掃の問題や自然環境保護の重要性を記録する意味合いもある作品となっている。
審査員総評
どちらの写真も被写体をアップでとらえ、対比的な構図となっていて、写真の完成度が高い作品です。夏になるとよく見かけるセミの抜け殻も「落とし物」と表現して、人間にとっての環境だけではなくすべての生き物にとっての「環境」と、作者が広い視野で環境問題をとらえている意識がうかがえます。
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中学校部門 銅賞
台風による多摩川氾濫 / 甲斐 珠希
撮影者コメント
2019年の台風19号に伴った豪雨の時の多摩川の様子と、この夏同じ場所で撮り直した時の普段の多摩川の様子。地球温暖化で海水の蒸発が進み、台風の発生を促しているので、二酸化炭素の排出を減少させることが必要である。今日明日の私一人取り組みでどうにかなるような話では全くないけれど、だからこそ毎日コツコツ冷暖房の設定温度を調節したりレジ袋は使わずにエコバッグを持ち歩いたりと、できることをしていきたい。
カメラマン講評
2019年の台風19号被害時の多摩川の風景と2020年の普段の多摩川の風景の比較撮影。このまま地球温暖化が進めば19号を上回る強大な台風が年に複数日本に上陸する危険性が指摘されている。台風だけでなく豪雨でも一度に降る雨の量が以前より増えることになる。2019年の西日本の豪雨も温暖化の影響で降雨量がかさ上げされ、多大な被害をもたらしている。作者の二酸化炭素排出削減にかける真剣な姿勢が作品に表れている。
審査員総評
迫力のある多摩川氾濫の一枚が、すぐさま豪雨時の様子を思い出させます。近年頻発する異常気象の多くは環境問題に起因するとされている中、ダイレクトにその逼迫感が伝わる作品です。作者は、環境問題を改善するため自分の小さな努力をコツコツ続けると言っているところも頼もしいです。
※安全を確保した上で撮影されています。
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中学校部門 審査員特別賞
自然の管理の大切さ / 渕上 理生
撮影者コメント
この2枚は、同じ公園内で撮影した写真です。きちんと管理された自然の中のすべり台と、管理されることなく放置されたすべり台とで、同じすべり台なのにも関わらず非常に違いがあります。このようにうまく管理された自然と放置された自然とでは大きな違いがあり、ただ自然を存在させるだけでなく、人間の手が加わり、人間が楽しめる自然をつくっていくことが、必要なのだと思います。
審査員総評
幼少の頃、緑に囲まれた公園で友だちと楽しく過ごした記憶、特にすべり台には深い思い出があるものです。掃き清められた空間と黄、青、赤、緑で配したすべり台が、陽射しの中で息づく佇まい。片や、手入れもされず生い茂る木々たちとその狭間で薄黒く変色したすべり台には、空しさがにじみ、大切な思い出も錆びていくよう。この光景を金網越しに捉えた作者の、自然を守るべき人間の責任に焦点を当てたシャッター音が聞こえてきます。
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中学校部門 だったらこうしよう賞
Let’s3R / 穐山 冴音
撮影者コメント
○の写真は豆苗を育てている写真で何度も資源を活用しています。×の写真はプラスチックゴミを集めていてプラスチックは燃やすと有害なガスがでたりするため、なくしていきたいという思いを込めました。プラスチックゴミをなくすためにはなるべくプラスチックの容器に入っているものを買わないようにしていきたいです。
審査員総評
レジ袋の有料化も始まり、プラスチックゴミ削減の意識は日常生活の中でさらに浸透してきているのでしょうか。削減しようと努力する一方、ゴミとせずにプラスチック材を別の用途で活用できるのではないか、という気付きをこの作品から得ることができました。使い道を変えれば、ゴミと思っていたプラスチックがゴミでなくなる、という別角度からの考え方が素晴らしいです。
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中学校部門 優秀賞
自然の驚異と脅威 / 諌山 幸希
撮影者コメント
大自然の中に咲く花ヒゴタイ。身近に自生している小さい花が、昔日本が大陸と地続きだったことを示す植物地理学上貴重な存在だということに驚く。またここでしか育たない自然との一体感に、感動を覚える。一方、自然豊かな竹林は、大雨を受け、鉄の柵をも押し倒す強い力を持っている。人はこの力を、簡単には抑えることはできない。恐怖すら覚える。私たちが、残したい自然や守りたい自然は、これから伝えていかなければいけない。
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中学校部門 優秀賞
リサイクルできるもの / 大場 遼
撮影者コメント
右の写真は、長年草むらに放置され続けている車、草ヒロと呼ばれる車である。この車は、左の写真のように、リサイクルすることはできなかったのだろうか。この車がリサイクルされていれば、今も利用されていたかもしれない。そう考えると、この車が可哀想である。このような車をなくすために、鉄やプラスチックなどに分けてリサイクルしてほしい。また使える部品は、再利用していくことが大切だと思う。
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中学校部門 優秀賞
昔の工夫をこれからの
生活に / 小川 詩葉
撮影者コメント
私達の身近な環境問題、地球温暖化の原因となる二酸化炭素を排出するエアコンは、暑かった今年の夏、たくさん使われたと思いますが、これでは温暖化がさらに進んでエアコンの使用量はもっと増えることになります。そこで私が注目したのは昔です。昔の家には竹の垣根や緑があり、夏は打ち水やすだれなどの工夫をして過ごしていました。これからの生活に、昔の工夫を取り入れていくと環境を守ることにつながると思います。
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中学校部門 優秀賞
生き物が集まる美しい川を目指して / 小橋 史旺
撮影者コメント
僕の住む町を流れる百間川の堤防近くで撮影したものです。この川は江戸時代の初め、放水路としてつくられました。現在では河川敷も整備され草木が茂り生き物も集まる自然豊かな場所となっています。しかしその一方、人目につかないところではゴミが溜まりひどい状況になっています。先人たちが水害から守るためにつくり、ずっと整備されてきた川を、僕たちも大切にし、未来に残していかなければならないと思います。
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中学校部門 優秀賞
畑の異変から考える
環境問題 / 杉浦 晴充
撮影者コメント
祖母が作ってくれる色とりどりの野菜。私が最も身近に感じる自然の恩恵だ。日光をたくさん浴びた野菜は味が濃い。でも今年は暑さに苦労したらしい。イチジク、かぼちゃ、すいかは枯れた。暑さだけでなく大雨長雨も野菜を枯らす。農業は自然のバランスの上に成り立っている。温暖化を防ぐために私たちは小さなエコを続けていく。その一枚のプリントをリサイクル、その一切れのパンを無駄にしない。美しい季節がずっと続くように。
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中学校部門 優秀賞
住処を奪う者と棲家を
奪われる者 / 千葉 愛桜
撮影者コメント
いつも自分たちの住む場所を得るために自然を壊すのは人間だ。そしてその自然の中には、もちろん動物の棲家があったり植物が生息したりしている。同じように生きている生き物の棲家を奪って良いのだろうか。奪われた生き物たちはどうなるのか。生き物たちの棲家を奪わないで私たちの住処をつくるには、自然を残しつつ開拓していくことが必要だ。同じ生き物同士、私たち人間は他の生き物のことも考え、尊重するべきだと思う。
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中学校部門 優秀賞
空の涙 / 堤 愛菜
撮影者コメント
私は空をテーマにして写真をとりました。○の方は山に行った時、夕日を見て自然の空ってとってもきれいだな、と思い写真をとり、選びました。そして×の方は近年私たち人によって大気がよごれ、その空気と共に作られた雨もよごれ、そのよごれた雨を受けた植物は枯れ建物はよごれています。これはその雨を受けよごれた銅像をとりました。×を変えるためには、まず普段の生活から無駄な電気やガスを使わない様にする事かなと思いました。
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中学校部門 優秀賞
誰かのゴミを拾えますか? / 長瀬 永実
撮影者コメント
皆さんは道路などに落ちているゴミを拾った事がありますか?ゴミが落ちているのには気づいても拾える人はかなり少ないと思います。でも必ず誰かはそのゴミを拾ってくれます。まさに○の写真はそうです。誰かのゴミを拾い、町をきれいにしてくれています。私はこの姿を見て思いました。ゴミを見捨てているという事はつまり、人任せにしているということです。誰かがゴミを捨てたならば、それを捨わなければいけないと分かりました。
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中学校部門 優秀賞
きれいなお花畑 / 藤上 紗希
撮影者コメント
花や空などの風景はきれいでも、池の水にはゴミなどが落ちていてその水は海や下水処理場にいくので、もっときれいだったらなぁと思いました。×の写真を○に変えるにはポイ捨てをやめるようにもっとポスターなどで注意をしたりするといいと考えました。
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中学校部門 優秀賞
夜空の光 / 宮元 優里
撮影者コメント
この2つの写真はどちらも同じ夜空の写真です。私達が何気なく過ごしている日常にはいつも電化製品や街灯などたくさんの光に包まれています。ですが、この私達の生活に欠かせない電気はいつのまにか星空を脅かしています。星空は人を癒したり元気づける力があります。私達は電気という便利なものに日々助けられていますが、私達を元気づけている星空を脅かしていることを知り光害について考えていかなければいけないと思いました。