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金賞 | 市川 凌 | 反射炉とつぶれた旅館![]() |
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銀賞 | 久保田 匠 | 天地の輝き![]() |
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銅賞 | 佐藤 怜志 | 大雪![]() |
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三菱UFJニコス株式会社賞 | 椎山 栞里 | 未来の空気![]() |
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優秀賞 | 阿波田 みのり | 森のエメラルド![]() |
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尾崎 友麻 | 私の町の光と影![]() |
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笠野 美樹 | 人工と自然![]() |
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高木 もえり | 書く場所を考えよう。![]() |
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寺内 歩見 | 田んぼが生むもの![]() |
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友岡 湖太 | 夕日とごみ![]() |
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永井 勝大 | 生きる・暮らす・守る・私たちの水![]() |
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西尾 美月 | 本当の美しさ![]() |
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水本 茜 | 海の中身![]() |
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村山 ひなた | おもてなしの心![]() |
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奨励賞 |
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高校・高等専門学校部門 金賞 「反射炉とつぶれた旅館」 / 市川 凌

韮山にある反射炉と長岡にあるつぶれた旅館について思ったことがあります。反射炉が最近、世界遺産に登録されたことにより地方からの観光客が増加し、それに伴って地域が活性化しています。逆に以前からつぶれて今なお残る建物を利用していないのは残ってる意味がないと思います。なので、反射炉による観光客の増加を利用してつぶれた旅館を有効活用させれば、さらに地域が活性化させることができると思います。

2015年に世界文化遺産に登録された韮山の反射炉と、廃業した旅館を対比し、地域の活性化について考えた作品です。さすが高校生とうならせる視点でした。社会人に近づいている年代だからこその、強いメッセージと、改善に結びつける凌さんの行動力を感じました。
高校・高等専門学校部門 銀賞 「天地の輝き」 / 久保田 匠

○の写真は満天の星々と天の川。とても神秘的で美しい「輝き」を放っています。しかし、近年では満天の星空や天の川を目で見ることができなくなってきました。その原因は×の写真のような「輝き」。都市部の夜景は美しいのですが、夜空を明るく照らして微かな星の「輝き」を消しています。目で見える星を減らすことと都市部の光を減らすこと、どちらが環境、そして私たちの未来を明るく照らしているのでしょうか。

天の川のきらめきと、夜の街のきらめきはどちらも美しく見えます。しかし都市のきらめきが、天の川や星たちの輝きを消してしまっているとすれば、どうでしょうか。匠さんの都市部の光を減らすという提言は、納得です。人々の心に響く、写真と作文で構成された作品でした。
高校・高等専門学校部門 銅賞 「大雪」 / 佐藤 怜志

大雪が降ると、一部の路線では運転見合せ等が多発し公共交通機関として機能しなくなってしまい、都市は混乱してしまいます。これは良くありません。しかし、雪が積もっていようともある地元の路線では、複々線に10両以上もの車両を連ねた列車が走り続けていました。例え異常気象が起きても普段と変わらないことを続ける、ということは素晴らしいことではないでしょうか。それを写真で表現しました。

怜志さんの「大雪」は、雪国の生活と都市部の生活を対比するとともに異常気象についてとらえた、今までにない斬新な作品でした。大雪になっても、その怖さを知り尽くした雪国では変わることなく生活が続きますが、都市部では大混乱になったのは記憶に新しく、納得させられました。写真家の審査員からは、列車の写真が素晴らしいと絶賛でした。
高校・高等専門学校部門 三菱UFJニコス株式会社賞 「未来の空気」 / 椎山 栞里

私は森の緑と都会のビルを撮りました。ニュースではどんどん減っていると聞きます。確かに緑よりもビルのような建物の方がよく見ると思いました。しかし、ビルでは環境を汚す空気や汚水を出します。汚水を綺麗にする所はありますが、空気を綺麗にできるのは木だけです。なのに今は木を切り進めています。そんな状態で未来どんな空気になってしまうのか考えると心配になります。

見上げた空から飛び込んでくる木々の柔らかな曲線と緑、ビルの硬い直線と灰色が対照的で、撮影者の想いが素直に伝わってくる作品だと思いました。ビルの写真は排気ガスの臭いさえしてきそうですが、木々が生い茂る写真は、空気の清涼感さえ感じます。技術の進歩は私たちの生活を豊かにしてくれますが、自然との均衡を図っていくことが重要です。それができた時、“未来の空気”はきっと美味しいものになるでしょう。
高校・高等専門学校部門 優秀賞 「森のエメラルド」 / 阿波田 みのり

左のワカクサウラベニタケは六甲山系で見られる絶滅危惧種です。このキノコは気象条件や森林環境が整わなければ出現しません。一方右のカワラタケは乾燥に強いキノコで、荒廃した森林でもよく見られます。しかしシカの食害や温暖化で植性が変わると、キノコの多様性も失われ、カワラタケなどの硬質菌が増えるでしょう。これからもワカクサウラベニタケが観察できるような豊かな森林環境を維持する努力が私たちには必要です。
高校・高等専門学校部門 優秀賞 「私の町の光と影」 / 尾崎 友麻

左の写真は、伊予農業高等学校の生徒が、育てているカモです。カモが、害虫や雑草を食用としてくれるおかげで無農薬で稲作をすることができます。地域の人達がパンなどをあげてカモをかわいがっています。右の写真は伊予市のある海岸です。人が捨てたゴミは、野生生物の動きを阻害してしまいます。このことを防ぐためには、自分が出したゴミは、持ち帰るか、ゴミ箱に捨てることが大切だと考えます。
高校・高等専門学校部門 優秀賞 「人工と自然」 / 笠野 美樹

○は必要最低限しか人の手がくわえられておらず、空が見え、自然が生きています。それに比べ×は上から下まで人間が使いやすいように手がくわえられ、空も見えず、緑もほとんどありません。
高校・高等専門学校部門 優秀賞 「書く場所を考えよう。」 / 高木 もえり

歩いていると公共物の壁に描かれたらくがきをよくみかけます。○の写真はノートへのらくがきです。×の写真は芸術観賞教室の帰りに友だちと帰宅途中に撮った写真です。悪いことだと知りながらも芸術性の高いらくがきに目を奪われ、つい撮ってしまいました。公共物のらくがきは犯罪です。キャンバスに書いたらよかったのになあ。
高校・高等専門学校部門 優秀賞 「田んぼが生むもの」 / 寺内 歩見

私の家の周りには水田が広がっています。8月の終わり、今年も稲刈りが始まりました。×の写真は稲わらを裁断した田んぼの後です。○の写真は裁断せずに干してある稲わらです。稲わらは様々な用途に活用できます。敷き藁として畑に敷けば野菜を暑さや寒さ、病気などから守ってくれます。また稲わらは食品を包んだり、美味しいたたきなどを作るのにも役立ちます。稲わらを、生活を豊かにする大切な資源として使えたらと思います。
高校・高等専門学校部門 優秀賞 「夕日とごみ」 / 友岡 湖太

夕日の写真は、わたしのまちのいつまでも残していきたい風景です。この写真は伊予市の五色浜で撮影したものです。伊予市で有名な夕日は双海町のシーサイド公園ですが、わたしは、それにも劣らないと思っています。ごみ捨て場の写真は、わたしの家のすぐそばにあります。収集日は木曜です。しかし、撮影した日は金曜日にもかかわらず、ごみがあります。このことは、利用する人々が気をつければすぐに改善されると思います。
高校・高等専門学校部門 優秀賞 「生きる・暮らす・守る・私たちの水」 / 永井 勝大

人が生活するには、水が欠かせない。×は水道を出したまま食器を洗っている写真。○は使わなくなった石臼に、雨水を溜めている写真。水が豊富な日本であるが、世界の約7億人が水不足の状況で生活している。私たち一人ひとりが水の使い方を見直すことが必要である。徹底した節水を日頃から行い、再使用できる水は、庭の水まき、花の水やりに使いたい。何百年前からある我が家の石臼は、今、雨水を溜めている。大事に使っていきたい。
高校・高等専門学校部門 優秀賞 「本当の美しさ」 / 西尾 美月

×の写真のような造花は簡単に手に入れることができて、世話をしなくても美しい姿を楽しむことができます。ですが、このような人工の植物を作るために、犠牲になっている自然の植物もあるのです。作られた美しさばかりに目を奪われて、本来の自然の良さを忘れてしまわないようにしたいです。
高校・高等専門学校部門 優秀賞 「海の中身」 / 水本 茜

この写真は、どちらも同じ海で撮影したものです。○の写真の場所には、夏には多くの人が海水浴へ訪れます。しかし、少し歩いた先にある防波堤の所には、×の写真に写っているスクーターの他にもたくさんのゴミが沈んでいました。たくさんの人が捨てたゴミは、ただ海を汚してしまうだけではなく、それ以上にたくさんの人の笑顔まで汚しているような気がしました。1人1人の意識で、海は今よりも綺麗にできるのではないでしょうか。