展覧会会場では「シェル美術賞2021」作品集を販売いたします。
グランプリ
福原優太
「無題」
2021年 162 × 130.3 cm 油彩・キャンバス
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<プロフィール>
1997年生まれ 東京都在住 2020年 武蔵野美術大学造形学部油絵学科油絵専攻卒業
<受賞歴・その他>2015年 グループ展「未・熟-ここから始まる-」(634展示室) 2019年 二人展「introduction」(S.Y.P Art Space) -
歴史あるシェル美術賞でグランプリという大きな賞を頂き大変嬉しいです。ありがとうございます。受賞の連絡の電話を頂いた時は、人生で1番驚いたと思います。と同時にいろんな人に感謝を伝えたいと思いました。自分1人の力ではとてもこの結果には辿りつかなかったです。精神的にも物理的にも協力してくれた方、本当にありがとうございました。突然の大金とグランプリで得られる知名度に自惚れることなく素朴に柔軟に自分の絵と向き合いたいです。
審査員賞
学生特別賞
オーディエンス賞
今回も来場者による「オーディエンス賞」の投票を会期中に実施しました。2,795票の投票の結果、城戸悠巳子さんの『ドの#』(入選作品)が、シェル美術賞展2021「オーディエンス賞」に決定しました。
【受賞のことば】
どん詰まりの時、さてどうやって生きていこうかなと思いながら部屋の掃除をしていたら、10代の時に描いた油絵が出てきた。女性がこちらを見て笑っている今と変わらず見たままの作風であったが何だか見ていたら心が軽くなったような魂が震える感覚がして、差し込む太陽の日差しがとても心地よいと思えた。絵には何かが宿り、無限の可能性が放出されると私は少しばかり期待している。たった一人でも届いたらいいなという気持ちで描いているので、今回オーディエンス賞に選んでいただけた事はとても嬉しく、全ての方に心から感謝しています。どうもありがとうございました。
順位 | 作者 | 作品名 |
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1 | 城戸 悠巳子 | ドの# |
2 | 柴田 彩乃 | Cut a peach in the night |
3 | 福原 優太 | 無題 |
4 | 御村 紗也 | one morning |
5 | 阿知波 まどか | Body 6 |
6 | 安彦 凪 | ピアノが鳴る |
7 | 早川 美香 | 今日の食卓(夏) |
8 | 中村 文俊 | と或る集積地 |
9 | 松浦 美桜香 | 人物画 |
10 | 鈴木 志麻 | ~2021 |
※すべての受賞・入選作品は、以下のページにてご覧いただけます。
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グランプリ 福原優太 「無題」

大きな色面で抜けた空の空間を持つ絵を描こうと思いました。100均のプラスチックの大きなほうきにたっぷり油を染み込ませ、塊の青い絵具をつけた真っ白なキャンバスに向かって縦横無尽に体を動かしました。ただひたすらに楽しかった最初の1時間でした。 |
木村絵理子 審査員賞 赤池奈津希 「等間隔」

例えば果物を描く時に私は果物にはなれないのですが、人物は肌への感触や感覚を投影する事ができるような気がします。それが可能な時、自分は反射的に絵を描き進める事ができたかと思います。対象と相互に作用する事、絵を描く時そういう事を行っているのだと思います。 |
角奈緒子審査員賞 藤本純輝 「Rose Garden」

モチーフや素材、色や絵具の配置など、画面を構成する要素と繊細に向き合い絵画を創造する。 |
桝田倫広 審査員賞 安齋茉由 「free park 5」

この作品は私が思う自由を描いたものです。 |
ユアサ エボシ 審査員賞 松浦美桜香 「人物画」

街中や電車内など、日常生活を送っている中で自身の絵画に取り込みたいと感じた人物を記憶し、自分の中にインプットしたものを等身大の人形として出力する。さらにその人形をモチーフにし平面に置き換える。そういった記憶や感覚に頼りながら製作したり、平面に変換するという工程により、自分の無意識下に存在している深層世界と他者との記号的なやり取りを試みた作品です。 |
学生特別賞 石川ひかる 「Cold War」

住んでいた家の風景を描きました。 |
学生特別賞 佐藤絵莉香 「ローカル」

手を中心に大きく描きたいと、ふと自分の左手をぼんやりと眺めながら考えて描き始めました。描き進めていくと昔、占い師に手相を見てもらった時に言われたことなどを思い出しました。「ご先祖様に守れている」とか「海外に縁がある」と言われた言葉から幽霊と飛行機を描いていくと、段々と自分の地元に見えてきて、地元の工場の煙突などを連想ゲームのように描いていきました。地元と手相の共通点を結いでいく作業が楽しかったです。 |
オーディエンス賞 城戸 悠巳子「ドの#」

ちっぽけな宇宙人が描いた少し時間のかかる絵日記のような感覚です。5次元の存在を感じながらこの世の不思議の時々をありのまま感じたまま表現しています。題名や展示空間にその時を音で表すことは私にとって自然なことで、またそうすることで臨場感と五感で体験できるのではないかと考えています。見る人の魂と接することで作品は昇華し高次元の交流がそこに生まれるのです。この世界が現実なのかは誰にもわからない、誰も踏み入れられない領域であるから。確かなのは今生きているということ、時にノイズも含み、危うさもあり滑稽で背けたいけれど、いつでも愛は降り注がれていて愛に包まれている。宇宙に帰還するその時まで、あらゆることにおいて表現することを諦めず愛を持ってそれを伝えたい。 |