2018年9月29日(土)に、593名の作家からの応募作品計839点について、審査会を開催しました。
一次審査から現物審査にこだわり、審査員が全ての応募作品を実際に見て、厳正な審査を行いました。
本年から、5名の審査員による多様な視点からの審査を実施し、約8時間かけて計54点の受賞・入選作品を選出しました。
シェル美術賞2018 審査員の紹介(敬称略)
- ■ シェル美術賞2018 審査員 島 敦彦(Atsuhiko Shima) / 金沢21世紀美術館館長
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1956年富山県生まれ。1980年早稲田大学理工学部金属工学科卒業。同年4月より富山県立美術館建設準備室に入り、81-91年まで富山県立近代美術館に、92年1月から2015年3月まで国立国際美術館(大阪)に勤務、同年4月から2017年3月まで愛知県美術館館長、2017年4月より現職。これまで、榎倉康二、内藤礼、安齊重男、小林孝亘、OJUN、畠山直哉、オノデラユキらの個展を手がけたほか、2010年には「絵画の庭-ゼロ年代日本の地平から」、2013-14年には「あなたの肖像―工藤哲巳回顧展」を担当した。現代美術の動向を絶えず注視しつつ、近年は、舞台やダンス・パフォーマンスにもできるだけ足を運ぶようにしている。
- ■ シェル美術賞2018 審査員 新藤 淳(Atsushi Shinfuji)/ 国立西洋美術館主任研究員
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1982年生まれ。美術史、美術批評。国立西洋美術館主任研究員。2007年東京藝術大学大学院美術研究科芸術学専攻修士課程修了(西洋美術史)。同年より現職。共著に『版画の写像学』(ありな書房)、『キュレーションの現在』(フィルムアート社)、『ラムからマトン』(アートダイバー)、『ウィーン 総合芸術に宿る夢』(竹林舎)、『ドイツ・ルネサンスの挑戦』(東京美術)など。展覧会企画(共同キュレーションを含む)に「かたちは、うつる」(2009年)、「フェルディナント・ホドラー展」(2014-15年)、「No Museum, No Life?-これからの美術館事典」(2015年)、「クラーナハ展-500年後の誘惑」(2016-17年)など。
- ■ シェル美術賞2018 審査員 中井 康之(Yasuyuki Nakai)/ 国立国際美術館副館長
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1959年東京都生まれ。1990年京都市立芸術大学大学院修士課程修了。同年西宮市大谷記念美術館に学芸員として勤務。1999年より国立国際美術館主任研究員、2018年より現職。主な企画展に「美術館の遠足(藤本由紀夫)」展(1997)、「パンリアル創世紀展」(1998)、「もの派-再考」(2005)、「アヴァンギャルド・チャイナ―〈中国当代美術〉二十年」(2008)、「世界制作の方法」(2011) 、「フィオナ・タン?まなざしの詩学」(2014-15)等(共同企画含む)。他、2005年第11回インド・トリエンナーレ展日本側コミッショナー、2013年「楽園創造(パラダイス)-芸術と日常の新地平-」(αMギャラリー)企画担当。主な論考に「日本に於いて絵画を制作すること」(第11回インド・トリエンナーレ展)“Qualia in Ephemera(儚さの美学)”, City_net Asia 2005カタログ、「もの派―再考」『もの派―再考』展カタログ2005年、「1970年代における個と集団の論理」『日本の20世紀芸術』平凡社2014年等。現在、ウェブマガジンartscapeで「学芸員レポート」を寄稿。
- ■ シェル美術賞2018 審査員 藪前 知子(Tomoko Yabumae)/ 東京都現代美術館学芸員
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1974年東京都生まれ。東京都現代美術館学芸員。これまで企画担当した主な展覧会は、「大竹伸朗 全景 1955-2006」(2006)、「MOTコレクション 特集展示 岡﨑乾二郎」(2009)、「山口小夜子 未来を着る人」(2015)、「おとなもこどもも考える ここはだれの場所?」(2015)、「MOTサテライト 2017春 往来往来」(2017)(以上、東京都現代美術館)など。札幌国際芸術祭2017の企画チームに参加。キュレーションの他に、雑誌等に日本の近現代美術についての寄稿多数。
- ■ シェル美術賞2018 審査員 大坂 秩加(Chika Osaka)
/ アーティスト、シェル美術賞2010 島敦彦審査員賞受賞、シェル美術賞 アーティスト・セレクション(SAS)2012選出作家 -
1984年東京都生まれ。2011年東京藝術大学大学院美術研究科絵画専攻(版画)修士課程修了。「東京藝術大学卒業制作展」サロン・ド・プランタン賞(2009年)、「シェル美術賞展2010」島敦彦審査員賞(2010年)、「第4回アダチUKIYOE大賞」大賞(2013年)、「VOCA展2014」佳作賞(2014)他、受賞多数。主な展覧会に、「版の時間/Age of Prints 展」女子美術大学美術館/東京(2012年)、「シェル美術賞展 アーティストセレクション2012(SAS)」国立新美術館/東京(2012年)、「プリントって何?-境界を超えて」市原湖畔美術館/千葉(2014年)、「第2回PATinKyoto京都版画トリエンナーレ 2016」京都市美術館/京都(2016年)などがある。版画、油彩、水彩など技法にこだわらず制作し、モチーフとしている短い言葉と合わせて作品を発表。近年では、演劇的なインスタレーションで作品を見せることに関心を強め、個展を一つの舞台のように展開している。
審査経過報告
審査対象作品 | 771点 | |
↓ | 4点ずつ並べ、審査員1名以上の挙手で通過 |
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一次審査 | 525点 | |
↓ | 4点ずつ並べ、審査員2名以上の挙手で通過 |
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二次審査 | 186点 | |
↓ | 3点ずつ並べ、審査員3名以上の挙手で通過 |
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三次審査 | 79点 | |
↓ | グランプリは全審査員の合意で決定 |
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↓ | 審査員は審査員賞各1点、入選各10点(大坂審査員は入選6点)を選出 |
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↓ | 入選作品46点中の学生応募作品13点から、学生特別賞2点を選出 |
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↓ | 入選作品2点を追加で選出 |
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最終審査 | 54点 |





