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審査員賞
作家氏名 | 作品名 | 高画質 | 制作年 | 作品サイズ(H×W) | 技法 |
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末松 由華利 |
2017 | 130×162 | アクリル・キャンバス |
学生特別賞
入選
作家氏名 | 作品名 | 高画質 |
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飯島 夏香 | ||
池上 怜子 | ||
井澤 由花子 | ||
井上 光太郎 | ||
岩本 麻由 | ||
上野 洋嗣 | ||
XXR | ||
大城 夏紀 | ||
大槻 拓矢 | ||
小田原 亜梨沙 | ||
加賀谷 真秀 | ||
川﨑 輝彦 | ||
漢 嘯 | ||
久世 なつか | ||
小林 源 | ||
酒井 崇 | ||
坂本 久美子 | ||
しまだそう | ||
ジョン・ジェ ソル | ||
新藤 杏子 | ||
杉浦 彰彦 | ||
竹内 優文 | ||
谷名 恵理子 |
作家氏名 | 作品名 | 高画質 |
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タムラヨウイチ | ||
千葉 尋 | ||
辻原 周 | ||
土井 沙織 | ||
中小路 萌美 | ||
長嶺 高文 | ||
成山 亜衣 | ||
長谷川 晴香 | ||
濱口 綾乃 | ||
林 亮佑 | ||
廣田 智代 | ||
福田 良亮 | ||
藤森 哲 | ||
松浦 進 | ||
松本 宙 | ||
松山 隼 | ||
宮﨑 竜成 | ||
森 裕子 | ||
YASUKA.M | ||
矢野 茜 | ||
山中 春海 | ||
YUMI | ||
吉成 仁志 |
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グランプリ 町田 帆実 「食事」

毎日繰り返している「食事」という日常的な行為も、誰と、どこで、何を食べたのかによって、それぞれに鮮やかな記憶があると思います。 |
島敦彦審査員賞 末松 由華利 「何でも思い通りになると思っていたのでしょう?」

不都合な事物、矛盾を孕んだ感情などを拾い集めて描くことで、現実での出来事を咀嚼し、ようやく自身の中に落とし込めるような気がします。私たちの生きるこの世と、この世に生きる私たちの、救い難い程の残酷さと優しさは、いつも私の興味の主軸です。 |
新藤淳審査員賞 野中 美里 「みちびかれていく」

自然はいつも大きく私を包み、怖いくらい強さを感じます。そこから見た風景は、明るく、果てしなく、揺れを感じます。 |
能勢陽子審査員賞 花沢 忍 「remember」

「わたしたちは許されている」大昔、友達が言った言葉を思い出します。踊り、狂い、笑い、悲しみ、誰かを想い祈り続けること。恥ずかしいことをし続けること。息をし続け、切なさのなかで生き続けることを、私たちは許されているんだと。愛とか生とか死とかを語ることはどうしてもダサくて恥ずかしいけど、久々に描いた絵が少し幸せな絵になって嬉しいです。美しい自然、特別に愛する人達、急に来てくれたマロン(犬)に。 |
藪前知子審査員賞 三谷 めめ子 「これはまるで漂流」

「そこそこ幸せに穏やかに暮らす」という気持ち控えめの夢でも要領の悪い人間の場合はそう簡単には叶えられないようだと最近やっと気づいた私の、今年で25歳になるけれどまだまだ色々なことがままならない私の、遠吠えのような作品です。 |
橋爪彩審査員賞 矢島 智美 「かたち (4)」

対象の持つ潜在的なエネルギーを表現することを目的に制作しています。静かに佇んでいるモチーフから感じ取った密やかな力強さを、絵具の質量やマチエルによって、見る人に感じてもらいたいと思っています。 |
学生特別賞 関野 凜太郎 「anemone」

私にとって制作とは自己の内に秘めた哀しみとの対話です。ですがそれは悲観的なものではありません。哀しみの前にかつて共にあった喜びへと思いを馳せる時間でもあります。日々、私の中に蠢くそういった感情を綴ったものがこの作品です。また、アネモネは色により相反する花言葉を持つ花でその点において今作のテーマに合致していると考え、花を散らした一輪のアネモネを画面内に配しました。 |
学生特別賞 吉岡 瞳 「アマゾン」

モノや情報が溢れて熱帯の密林のように混在している中で、あちこちから出たカスや形になれなかったものさえも巻き込んで、ゆるやかに全体が海のように繋がり合う情景を絵にしました。 |
オーディエンス賞 小林 源 「循環とリズム」

初夏の頃空き地の隅に群生するハルジオン。 何気ない風景ですが、こちらに強い印象をあたえます。 |
入選 漢 嘯 「

私は木口木版の細密な描写に惹かれ、白黒の世界のなかでユーモアを感じさせる明るい絵画を制作しています。 |
入選 久世 なつか 「ひるね (からだ × ハチ 1)」

2児を育てながら彼らのスケッチをする中で、どこのラインを取っても丸い乳幼児のからだに魅力を感じていました。大量のミツバチ(働きバチ)は子育てに追われる母親、あるいはその願望として登場します。ミツバチの巣の中では、食料である花粉の調達や育児、掃除、門番など懸命に働くのはすべてメス。身近に生息するミツバチの生態と人間社会の共通点に着目し、頼りない夫を抱えて目まぐるしく動き回る自らをハチに投影しました。 |
入選 小林 源 「循環とリズム」

初夏の頃空き地の隅に群生するハルジオン。 何気ない風景ですが、こちらに強い印象をあたえます。 |
入選 ジョン・ジェ ソル 「ルナ」

私は以前から、人物を描く事に大きな魅力を感じております。「LUNA」には、自立に向けて旅立とうとする女子学生を、始まりを意味する三日月の明かりと共に表現しました。技法面では基底材に薄い八女紙を使用し、形状の表現は墨による線描で行いました。東洋の人物画には古くから見られる伝統的な技法ですが、私なりの制作技法を加える事で、伝統的な材料技法を受け継ぎながらも、新しい魅力を生み出したいと思いながら制作しました。 |
入選 新藤 杏子 「Kanka」

4年ほど前、奥出雲に製鉄体験をしに行った。 |
入選 杉浦 彰彦 「現実」

人が持つ特定の面だけでなく、人を構成するあらゆる要素(多種多様な感情、思い出、歴史、外的環境、不必要物、未来など)を、一枚の絵の中に(一人の人間の中に)描こうとしています。 |
入選 長谷川 晴香 「ここにある」

現代社会は合理化・効率化が進み仕事の質やサービスが向上しています。 |
入選 松山 隼 「The Landscape we have passed (Oświęcim, Poland)」

ポーランドのアウシュヴィッツ・ビルケナウ博物館の絵である。絵画は写真とは違い、いくら精密に描写されていたとしても、それを証明するタイトルがなければ、描かれているものが何であるかを証明できない。しかし鑑賞者は自身の解釈を多く反映させることができる手法である。それは歴史を読み解く作用と似ている。そこに何が写っているのかを判別、解釈し、それが次の行動を決定するための基準となる。あなたは何を見るだろうか? |
入選 井上 光太郎 「白い昼間」

私は度々、消失(もしくは発生)する人を描く。不可解な現象に遭遇した瞬間を想像する。日常の、常識的理解ではおよそ計り知れない瞬間。創作の物語とは違い、現実的な、あらゆる偶発的要因が重なり、"意味"を捉えることができない現象。私はそれを他者となり、ひとつの光景として眺める。その中に取り巻く予兆、不穏さ、焦燥感、言語化するに難い何かが私の心を揺さぶる。 |
入選 酒井 崇 「伏せ茶碗 (蠢く何か)」

ドローイング表現は、純粋に手の動きを画面に定着させます。私はひと箇所に何重にも線を引き、重ねます。手を動かすという意識的行為の執拗な集積によって、深淵な無意識を浮かび上がらせます。これは己を刻みつける意思から、己を消す無心への道程とも言えます。茶碗という強固な器を借りたこの絵は、私というひとつの宇宙が存在することの記録であり、また遍く人へと通ずる源泉を掘りあて汲み出す為の密やかな遊びでもあります。 |
入選 坂本 久美子 「closed place」

行き止まり、空地、淡々と続く道、焦燥、疎外、開放感、蠢く思考と軽快な視界。 |
入選 長嶺 高文 「自室探索」

僕に自我があるように、あなたにも自我ある。僕があなたのその自我を100%知る事は絶対に出来ない。 |
入選 林 亮佑 「太陽が爆発するまで」

なにか大きなエネルギーが爆発するように、太陽が爆発するとすべてが終わってしまうように思います。 |
入選 廣田 智代 「そよかぜ」

お天気のいい昼間にそよぐ風がとてもすきです。この絵はその瞬間を描きました。 |
入選 福田 良亮 「子供の声」

何気なく見上げる空 |
入選 宮﨑 竜成 「僕の知っている、知らない場所。」

当たり前のように認識している日常的な風景が、あるきっかけによって、別のイメージを呼び起こされた時、その風景の存在はあいまいになってゆく。 |
入選 矢野 茜 「じゅせい 3」

多肉植物・種子・粘菌などの形になぜか惹かれ、私は収集するようになる。それらを対象にし、どうしようもなく表出するイメージと共に、キャンヴァス上へ移行する。形とイメージの一体化によって何が生まれるのか、日々制作し続けている。 |
入選 大槻 拓矢 「夏のダンス」

対象が意識へとのぼってくる少し手前の、認識しているけれど捉えきれないような、色や形を表現したいと考えています。それは、対象そのものの純粋な在り方と同時に、人が抱くイメージの雛型を探る試みでもあります。 |
入選 小田原 亜梨沙 「好きかもね。」

幼少期の記憶をもとに、行動の断片、ふとした時に垣間見える風景などをB5用紙に描き留めています。そして、そこから素材、サイズを変え、再び記憶を辿るペインティング作品を制作しています。 |
入選 加賀谷 真秀 「rhythm」

「子ども」というのは未完成な小さな人間であると考えている。自分と他人との境目も曖昧な純粋な器。私達も同じような時期を過ごしてきている。でも、もう戻ることはできないし思い出すこともままならない。幼い頃の自分や、家族の写真を見ても自分がいた空間である実感が湧かない。その微笑ましい空間を懐かしいという気持ちよりも、羨ましいという気持ちが先行する。その子どもは私だったのだろうか。 |
入選 土井 沙織 「迷路」

忘れたい記憶、悲しい思い出、苦い思い。 |
入選 成山 亜衣 「ソフトドライ」

無限の可能性、束縛される事のない自由、永遠の愛などの中にさえある、ちょっとした悲しみを、イメージ表現において傷口のジュクジュクの状態から瘡蓋を剥がすのを楽しめる状態まで持ち上げて表現しようとするのは、人々が一見楽しげで強そうだからです。そんな人々の完全でない武装姿は、繊細で人間臭くて愛らしく、よく自らの制作のテーマになっています。 |
入選 濱口 綾乃 「garden」

絵画ならではのアンバランスさ 複雑な空間、実際ではありえない自由でつじつまの合わない不安定な空間を作りたいと考えており、画面上に起こる変化を楽しみながら次の一手を考え画面と会話するように描くことを心掛けている。計画的に作られていく部分とそこから外れた偶然性が画面に面白さを与えてくれると考えている。本作では庭に植えた2つのアロエ鉢をベースに植物の生命力と侵略性をテーマに描いた。 |
入選 松本 宙 「都市の綻び、記憶の綻び」

街や建造物は記憶のシンボルになりやすいもののひとつといえます。いつも待ち合わせた公園やなぜか怖かった高い鉄塔、幼い頃の自分はただ連れられて歩いただけのきらきらした繁華街。これらの童心に刻まれた記憶の奥底に住み続ける都市の姿をひとつひとつ想像し、実在しないけれどどこかで見たことのあるような風景を描きました。 |
入選 森 裕子 「4ヵ月」

ふとした瞬間に出てくる面白い表現を引き出すために、毎日3枚のドローイングをかいています。 |
入選 YASUKA.M 「金環日食」

この作品は鉄板に錆を発生させ鉄の地肌と錆の濃淡を活かして創り上げています。 |
入選 YUMI 「build」

キャンバスに絵の具をたっぷりのせて描いていく。 |
入選 飯島 夏香 「行き場のない表裏ⅰ」

人間や、その他様々な物事に対して「表向き」や「裏がある」などという言葉が使われる事がありますが、とても些細なきっかけで表だったものが裏になる事もありますし、その逆も起こります。反転し続ける日常の中で「自分が何を大事に思うか」がとても大事だと思い、かき出しました。 |
入選 井澤 由花子 「息と絵画」

小さな部屋で、私は絵を描いています。 |
入選 大城 夏紀 「Garden, りくぎえん」

日本庭園では、全国の名所を小さな庭の中に、縮景として再現することがあります。 |
入選 しまだそう 「VITA NOVA Ⅲ」

7年ほど前の事なのですが(そう、あれは初めてこのシェル賞に入選させていただいた頃)平仮名の「る」という文字を絵に描きました。それというのも絵の主題選びに難儀していた頃合でして、眼に付いたものを片端から描いていたような事でありました。 |
入選 タムラヨウイチ 「Quiet Is The New Loud」

ばらばらの世界を |
入選 千葉 尋 「トリニダード」

この作品では、旅先からの帰途で見た、 穏やかな小川に架かる橋からの風景を、ある植物の葉に投影している。トリニダードに空を染める夕日と富士、手前から奥へ続く電信柱と電線が、葉の限られた色素の濃淡を借りて写っている。 |
入選 辻原 周 「スカイライン」

情報の世界にあるものを、できるだけそのまま、物理的な道具を使って表したいと思っています。ただ、実際に絵を描きだしたら、その画面のあるべき姿があるように感じる瞬間があり、自分の予定よりそちらを尊重し制作しています。 |
入選 中小路 萌美 「ゆうつゆ」

作品を描き始める時、完成図はない。薄い層を幾重にも重ね色とかたちを探ってゆく事で不思議なものたちが生まれてくる。また、タイトルも別の世界の言葉のようである。これらは作品の色やかたちから聞こえた音を組み合わせたもので、言葉自体に意味はない。 |
入選 松浦 進 「私は今日もただ踊る」

日頃、いろいろな物事について考えを膨らませているうちに |
入選 池上 怜子 「誰が袖」

“色よりも 香こそあはれと おもほゆれ 誰が袖ふれし 宿の梅ぞも” |
入選 上野 洋嗣 「temple」

現実にはない風景を描こうと思った。 |
入選 川﨑 輝彦 「笑う犬」

「笑う犬」の「笑う」は楽しくて笑うでも卑屈に笑うでもなく、ただ笑っているのです。 |
入選 谷名 恵理子 「堆積する」

堆積とは物が幾重にも積み重なること。またそのように積むこと。あるいは積まれたもの。 |
入選 藤森 哲 「tableau 2017-05」

絵の具を塗り、そしてはぎ取る作業は、描くと同時に消す行為でもある。「描く」と「消す」が同時に起こるのは、二律背反的な事象にも思えるが、どこかから離れれば、どこかへと近づくように、表裏一体の事象として、必然的に起こっていることの一例である。 |
入選 吉成 仁志 「祖父への回想、椿の盆栽」

2016年より、籠編みから着想をへて『土着文化を再認識し、再構成する』をコンセプトに掲げた制作をしています。消滅の運命を辿る文化にフォーカスし、こらから訪れるデジタル革新が一層進む時代に痕跡を残す。急激な時代変化の最中で何を選び、未来に伝えていくかを今まで以上に見極めないと、土着の伝承されてきた文化が、数年、数十年で失われる。祖父が育てた盆栽はもう一つも無く、思い出を辿る事しかできません。 |