各種方針

出光グループ サステナビリティ方針

私たちは、「責任ある変革者」として、「地球と暮らしを守る」「地域のつながりを支える」「技術の力で社会実装する」という3つの責任を、事業活動を通じて果たしていく所存です。当社グループは、適切に情報開示を行い、ステークホルダーとの真摯な対話・協働に努め、以下の重点方針のもと、企業価値向上と持続可能な企業体を目指してまいります。

環境

  • エネルギーと素材の安定供給という社会的使命を果たしつつ、自社のみならず社会のカーボンニュートラル実現に向けて挑み続けます。

  • 革新的技術開発を進め、事業活動による環境リスクを予め低減し、自然環境の保全と循環型社会の実現に貢献します。

社会

  • すべての判断や行動において人権の尊重を最優先し、事業活動における人権への負の影響の防止と軽減に努めます。

  • ダイバーシティ&インクルージョン施策の推進により、多彩な能力を生かし企業としての成長を図るとともに、包摂的な社会の実現に貢献します。

  • パートナーの皆様と一体となって、サプライチェーン全体で持続可能な社会の実現に貢献します。

  • 自社の経営資源を最大限に活用し、地域社会に寄り添ったソリューションの共創に取り組みます。

ガバナンス

  • 取締役会における審議の充実を図り、継続的に実効性向上に取り組みます。

  • 環境・人権・労働・安全・腐敗防止等に関する国際規範を遵守します。

  • 公正かつ誠実な経営を行い、当社にとっての重要なリスクを特定した上で、適切なリスクマネジメントを実施します。

本方針は、出光興産株式会社取締役会において承認されました。

2021年10月19日制定

出光グループ 人権基本方針

出光グループは、人が持つ無限の可能性を信じ、多彩な従業員が多様なステークホルダーとの共創を通じて世界の国々・地域にエネルギー製品・サービスを提供し、人々の明るく豊かな生活に貢献したいと考えています。
私たちのこの想いを実現していく上で、「人権の尊重は全ての判断や行動において最優先させるべきこと」と考えており、これを出光グループの全役員、全従業員が遵守する基本方針とします。そして、サプライヤーを含めたビジネスパートナーにも同様に、本方針のご理解と遵守を期待します。

1.人権の尊重

出光グループは、国際社会や地域社会と調和を図り、いかなる関係者に対しても差別行為を行いません。また、身体的、精神的であるかを問わず、人の尊厳を傷つけるような言動や暴力を認めません。
出光グループは、日本国内はもとより、世界各国で事業を展開するにあたり、世界人権宣言並びに労働における基本的原則及び権利に関するILO宣言に表明されている国際的に認められた人権を尊重します。また、国連「ビジネスと人権に関する指導原則」、安全と人権に関する自主原則、「国連グローバル・コンパクト」等を支持しています。
出光グループは、各国や地域の法令を遵守します。もし国際的に認められた人権基準と各国や地域の法令の間に矛盾がある場合、各国や地域の法令の範囲内で国際的な人権基準を尊重する方策を追求していきます。

2.人権デューデリジェンス

出光グループは、国連「ビジネスと人権に関する指導原則」に則り、人権デューデリジェンスを実施していきます。自社の事業活動における人権リスクを評価し、特定した負の影響を防止・軽減する取り組みを行います。また、事業活動が人権への負の影響を引き起こしたり、これを助長したりすることが明らかになった場合には、関連するステークホルダーと対話し、協力して是正に取り組みます。また、出光グループは、本方針の定着のため、従業員に対して適切な教育や研修を行います。

3.私たちが重視する人権課題

  • (1)

    ダイバーシティの推進
    出光グループは、ダイバーシティ&インクルージョンをもとに、環境・社会と調和を図りながら、お客様・ステークホルダーとともに、新たな価値創造に挑戦し続ける日本発のエネルギー共創企業となることをビジョンに掲げています。別紙の通り、「出光グループ DE&I方針」を制定し、社内浸透を推進しています。

  • (2)

    強制労働の禁止
    出光グループは、強制労働に関し、利用しない、加担しない、利益を得ないことを方針とし、国内法令の強制労働関連規定を遵守するだけでは不十分な場合、国際基準を考慮します。
    出光グループが事業進出を計画または実施する場合には、いかなる段階においても、債務労働を含むあらゆる形態の強制労働を認めません。また、出光グループの事業に携わる全ての労働者に対し、身分証明書の取り上げを行いません。加えて、勤務時間外の移動の自由を制限しません。

  • (3)

    児童労働の禁止
    出光グループは、児童を労働に従事させません。また、若年労働者を危険有害労働に従事させません。

  • (4)

    差別の禁止
    出光グループは、すべての人の基本的人権を尊重することはもちろんのこと、不当な差別など、個人の尊厳を傷つける行為のない企業づくりに取り組みます。人種、性別、宗教、思想信条、障がい、国籍、出身地、性的指向、性自認、年齢、学歴、結婚の有無、職務上の地位、雇用形態などを理由とした差別や、その他のビジネス上の職能と関係しない要素に基づく差別を行いません。

  • (5)

    ハラスメントの禁止
    出光グループは、セクシュアルハラスメント、パワーハラスメントをはじめ、相手が不快と感じる言動、および、身体的、精神的などあらゆる形式を問わずハラスメントを容認しません。

  • (6)

    結社の自由と団体交渉権の承認
    出光グループは、従業員の結社の自由、労働組合の加入の自由、団体交渉権の権利を尊重します。また、これらの権利を行使する従業員に対し、いかなる脅迫、報復措置も禁止します。
    労働組合のある国内関係会社においては、各企業内労働組合と労働協約を締結し、互いに誠意をもってこれを遵守します。また、海外関係会社においても同様の考え方をベースとして、経営層と対話をしながら理解を深め合う活動を行います。

  • (7)

    労働環境の整備
    出光グループは、最低賃金や適正な労働時間など、各国の労働関連法令を遵守します。また、従業員の安全と健康に配慮し、働きやすい職場環境づくりに努めます。

  • (8)

    土地や水、天然資源の使用
    出光グループは、事業活動を展開するそれぞれの国や地域において土地の買収、賃貸、その他土地利用の手配を行う場合、または天然資源などの買収を行う場合、用地取得等により生じる環境社会面での負の影響を軽減するとともに、その土地を利用あるいは居住する地域住民の権利に注意を払います。特に移転を求める場合には、生活水準に負の影響が生じないよう努めます。
    また、当グループの事業により、地域住民の安全で衛生的な水使用を妨げることのないよう、土壌汚染防止、水質汚染防止に努めます。

  • (9)

    先住民の権利の尊重
    出光グループは、事業活動を展開するそれぞれの国や地域において、先住民族の文化、精神的伝統、歴史および哲学から生ずる先住民族の固有の権利を尊重します。また、当グループの事業展開が負の影響を与える可能性がある場合には、負の影響の回避、もしくは軽減、最小化に努めます。

4.通報窓口

出光グループは、闊達なコミュニケーション及びフィードバックの文化を促進しており、従業員は、本方針の人権課題と関連する懸念について所属上長に相談することができます。また、人権に関する案件を含む行動規範への違反または潜在的な違反に対応するため、役員と従業員向けの報告相談窓口を設置しています。ステークホルダーについても、事業活動への懸念を通報できる窓口を設置しています。
出光グループは、事業活動と関係する人権への負の影響について特定し、実効的な苦情処理メカニズムの構築の取り組みを継続してまいります。

5.情報開示

出光グループは、人権尊重の取り組みについて随時ウェブサイト等で情報を開示していきます。

本方針は、出光興産株式会社取締役会において承認されました。

2019年12月17日制定

出光グループ DE&I方針

出光グループは、DE&I(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン) の推進を通じて、

  • 異なる背景や知識・経験を持つ人が交流し化学反応を起こすことで、新たな価値を生み出すこと

  • 既存の価値観に縛られることなく、継続的にイノベーションを生み出す組織に変容すること

を目指します。

そのために、私たちは以下の行動態度を追求します。

  • 職務上の地位、雇用形態、年齢、ジェンダー、学歴、出身地、国籍、人種、障がい、思想信条、宗教、結婚の有無などに基づく、いかなる差別も認めません。

  • 一人ひとりの個性や価値観、ライフキャリアの多様性を尊重します。

  • 一人ひとりが最大限に力を発揮できるよう、公正な視点で、適切な配慮を行うように努めます。

  • 多様な視点や価値観、多彩な力を積極的に取り入れ、活かします。

  • お互いを信頼し、高め合い、組織としての力を最大限に発揮できる職場風土をつくります。

  • ジェンダーとは性別、性的指向、性自認、性表現を指します。

出光グループ コンプライアンス行動規範

1.法令、ルール・モラルの遵守

私たちは、国内外の法令、社会倫理、社内規程、契約を遵守し、良き企業市民として誠実に行動します。

2.人権の尊重

私たちは、いかなる人権侵害も許さず、人種、国籍、性別等の多様性を受け入れ、ハラスメントのない、健全で快適な職場を作ります。

3.安全・品質・環境保全

私たちは、製品・サービスの適正な品質を確保し、事故の発生防止と災害による損失抑制に最大限努力するとともに、地球環境の保全に十分配慮して行動します。

4.公正・自由な競争

私たちは、公正かつ自由な競争に基づく取引を行います。

5.腐敗防止

私たちは、事業活動を実施するにあたり、国内・国外を問わず、公務員や行政等との健全かつ透明な関係を保ちます。

6.情報開示と情報管理

私たちは、広く社会に適切な情報開示を行い、経営の透明性と健全性を確保し、会社が保有する情報の適正管理を行います。

職場のハラスメントに対する基本方針

1.趣旨

出光グループは、「人権の尊重は全ての判断や行動において最優先させるべきこと」と考え、国際社会や地域社会と調和を図り、いかなる関係者に対しても差別行為を行いません。また、身体的、精神的であるかを問わず、人の尊厳を傷つけるような言動や暴力を認めません。
本基本方針は、出光グループの人権基本方針に基づき、ハラスメントのない健全な職場環境の確保に向けて、従業員一人ひとりが理解を深め、すべての従業員の人権が尊重され、またその能力をいかんなく発揮できる職場環境を整えるために、ハラスメントの防止対策及びハラスメントが生じた場合の適切な対応にあたっての方針を示すものです。
なお、サプライヤーを含めたビジネスパートナーにも同様に、本方針の理解と協力を求めていきます。

2.基本方針

<職場のハラスメントに対する基本方針>

I.会社は、職場におけるハラスメント、個人の尊厳を傷つける行為は一切許しません。

II.会社はハラスメントのない職場環境の確保のため、以下の施策を継続的に実施します。

  • 「職場におけるハラスメント防止ガイド」を社内に周知徹底します。

  • 職場におけるハラスメントの相談窓口を設置し、広く相談・苦情に対応します。
    また、相談窓口の担当者が迅速且つ適切に対応できるよう、研修等の施策を講じます。

  • 相談及び苦情への対応に当たっては、関係者のプライバシー(性的志向・性自認や病歴、不妊治療等の機微な個人情報も含まれる)を保護するとともに、相談をしたこと、又は事実関係の確認に協力したこと等を理由として不利益な取扱いは行ないません。

  • 職場におけるハラスメントが生じた場合は、部門人事担当、相談窓口、人事部が協議の上、迅速且つ正確な事実調査を含め問題解決と再発防止にあたります。

  • 職場におけるハラスメントに対しては、毅然たる態度で対応します。

  • 職場におけるハラスメント防止に関する、理解・啓発のための研修実施はもとより、社員各人の意見を反映した防止策並びに対応策の充実を図っていきます。

III.本基本方針に基づく職場環境の整備の推進は、人事担当役員の所管とします。

生物多様性ガイドライン

当社グループは、土地、水、大気、並びに多種多様な生物種、遺伝子を含めた生態系システムから成る自然環境(自然資本)を利用しながら、事業活動を継続しています。
社会活動の基盤である自然環境(自然資本)を、将来世代に適切な形で受け渡していくことの重要性は、これまでも大切にしてきた価値観であり、出光グループサステナビリティ方針の中でも、事業活動による環境リスクを予め低減し、自然環境の保全と循環型社会の実現に貢献することを明記しています。
サステナビリティ方針を補完し、自然環境(自然資本)に含まれる生物多様性分野の更なる保全活動遂行の指針として、本ガイドラインを定めます。

  • 自社の事業活動が生物多様性に与えている影響を正確に把握し、負の影響を与える場合は低減、正の影響を与える場合は増加、に努めます。

  • 新規事業等の検討に当たっては、生物多様性の観点での影響を十分に考慮します。

  • 生物多様性が劣化した生態系の回復に貢献します。

  • 生物多様性が保全された生態系の拡大に貢献します。

  • 生物多様性に関する環境教育・啓蒙を推進します。

  • 生物多様性保全に関する関連取組の開示を強化し、ステークホルダーとの対話・協働を拡大します。

サーキュラーエコノミー・ガイドライン

1.目的

当社グループは、これまでの大量生産、大量消費、大量廃棄の社会を変革するとともに、天然資源の消費を抑制し、環境への負荷を可能な限り低減する社会を形成することが、循環型社会実現の目的と考えています。一方で、廃棄物の発生量の削減とともに、資源の有効利用の観点から原材料の再利用や、リサイクル原料の活用を進め、環境負荷の低減に努めています。
出光グループサステナビリティ方針の中でも、「革新的技術開発を進め、事業活動による環境リスクを予め低減し、自然環境の保全と循環型社会の実現に貢献します」という一文を有しています。上記サステナビリティ方針を補完し、サーキュラーエコノミーの更なる活動遂行の指針として、本ガイドラインを定めます。

2.本文

  • (1) 

    既存事業や今後取組む事業のすべてにおいて、資源の効率的な活用、廃棄物の最小化、リサイクルや再利用を促進し、環境負荷の低減、原料の安定調達に繋げます。

  • (2) 

    経済性を充分に留意して、リサイクルなどのコストが成り立つ上で需要を取り込むように枠組みを作り、サーキュラーエコノミーを実践します。

  • (3) 

    製品の設計段階からリサイクルや再利用を考慮し、廃棄物を新たな資源として再利用することを目指します。

  • (4) 

    実現には技術面・原料調達面など、関連企業やサプライヤーとの連携が不可欠であり、パートナーシップの協働のもと推進します。

  • (5) 

    従業員のみならず関係先の教育と意識啓発にも勤め、サーキュラーエコノミーに対する理解・浸透を図り、定着させます。

企業市民活動推進ガイドライン

当社は、「真に働く」の企業理念に基づき、当社が事業活動を展開する国・地域社会の人々の暮らしを心豊かで平和なものとするため、「環境」「文化」を軸にさまざまな企業市民活動を行ってまいります。

1.重点領域

「環境」 未来の地球環境を守る
「文化」 心の豊かさを育む

2.重点活動

地域の自然環境を保全・再生する活動
芸術を通じて、人・地域・次世代をつなぐ活動

3.大切にすること

  • (1)

    従業員の参画
    従業員による自発的な参画を支援し、人の力を社会のために生かすこと。

  • (2)

    地域とのつながり
    地域固有の環境や文化を尊重し、地域に暮らす人々を想い活動すること。

  • (3)

    グループの強みの活用
    当社グループが持つ資産やノウハウなどの強みを活用すること。

  • (4)

    ステークホルダーとの共創
    多様なステークホルダーと連携し、価値の共創に取り組むこと。