探鉱・開発・生産を行う鉱区
出光興産は石油・天然ガス資源確保のために、欧州および東南アジアで探鉱・開発・生産事業を行っています。
東南アジア(ベトナム・タイ・カンボジア)
ベトナムでは当社の100%子会社であるIdemitsu Gas Production (Vietnam)Co.,
Ltd.がオペレーターとなり、2つの油田からの生産を行っています。
タイ・カンボジアでは、さらなる有望鉱区の取得を目指した開発を行っています。タイ・カンボジア領内では既に数多くの油ガス田が発見されており、当該鉱区はその成立トレンド上にあります。そのため、油・ガスを発見する可能性が極めて高いと評価されています。
ベトナム:ベトナム沖サオバンガス田・ダイグエットガス田
ホーチミン市から南東350kmに位置するサオバン・ダイグエットガス田は、当社が2004年にペトロベトナムと締結した05-1b
and
05-1c鉱区の生産物分与契約に基づく探鉱作業の結果、発見したものです。2017年にベトナム政府からガス田一体開発計画の承認を取得、開発を進め、2020年11月にサオバンガス田、2022年11月にダイグエットガス田の生産を開始しました。
当社の100%子会社であるIdemitsu Gas Production (Vietnam)Co., Ltd.がオペレーターとなっています。
権益構成

Idemitsu Gas Production (Vietram) Co.,Ltd. (オペレーター) | 43.08% |
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INPEX Con Son Co., Ltd. | 36.92% |
Vietnam Oil and Gas Group (PetroVietnam) | 20.00% |
タイ:タイ沖 ブロック 5&6
1972年に当該鉱区を含む北部タイ湾鉱区の50%の権益を取得し、4坑の試掘を含む探鉱活動を実施しました。現在は、本鉱区の中で、タイ・カンボジア両国間で将来共同開発が計画されている部分の権益を保有しています。
権益構成

出光興産株式会社 | 50% |
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三井石油開発株式会社(MOECO) | 20% |
Chevron Thailand Exploration & Production, Ltd. (Chevron) | 20% |
Chevron Blocks 5 and 6 Ltd. (Chevron) (オペレーター) | 10% |
カンボジア:カンボジア沖 エリア I&II
1996年にカンボジア政府が実施した国際入札により権益を取得しています。翌年にはカンボジア政府と条件付石油契約を締結し、Conoco(現ConocoPhillips社)と共にエリアIおよびIIを取得しました。
権益構成

出光興産株式会社 | 33.33% |
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ConocoPhillips Cambodia E&P B.V. (オペレーター) | 66.67% |
ノルウェー
1989年にスノーレ油田の権益を取得したことをきっかけとして、ノルウェー領海域での石油開発事業に参入しました。2022年からは、株式会社INPEXと共同で設立したノルウェー現地法人INPEX Idemitsu Norge AS(当社持分割合:49.5%)を通じ、事業を行っています。
スノーレ油田

ノルウェー西部のベルゲン市北西方200kmのノルウェー領北海(水深300~350m)に位置する海洋油田です。本油田は1979年に発見され、1992年にテンションレグ方式のスノーレTLP(海洋生産設備)から生産を開始しました。2001年には油田北部に半潜水式のスノーレBプラットフォームを設置しました。
生産活動に利用する電力の一部は、浮体式の洋上風力設備で発電した再生可能エネルギーを利用しています。2023年8月から送電を開始しており、油田の生産活動に洋上風力発電を利用する本取り組みは、世界初となります。
トルディス/ビグディス油田群

スノーレ油田の南方に位置しており、スノーレ油田の発見後に行われた探鉱作業によって発見されました。海底生産設備を用いて油・ガスを生産しています。
フラム油田群
ノルウェー西部のベルゲン市沖合約120kmのノルウェー領北海(水深350m)に位置する海洋油田で、2003年10月に生産を開始しました。さらに2010年にベガガス田、2014年にHノルド油田、2017年にビュールディン油田が生産を開始しました。 海底生産設備を用いて油・ガスを生産しています。
ドゥーヴァ油ガス田
ドゥーヴァ油ガス田はフラム油田群の北東に位置しており、2021年に生産を開始しました。海底生産設備を用いて近傍のヨア油田生産設備に接続し、油・ガスを生産しています。