エンジン内は燃焼により2,000℃以上にもなります。
ラジエター内にある”冷却液=ロングライフク-ラント”は、エンジン各部を巡って熱を吸収・冷却した後、ラジエターに戻ってきて冷却されます。この冷却液の循環により、エンジンの温度は一定に保たれます。
この”冷却液”は、高温のエンジンにさらされることにより、気泡が盛んに発生し、冷却効果が著しく低くなります。そこで、”冷却液”を加圧して沸点を上げることで、気泡を発生させにくくし、エンジンの冷却効果を維持させることができます。ラジエターバルブは、冷却システム内の圧力を正常に保つ、とても大切な役割を担っています。
R&S Xラジエターバルブ


加圧することで、沸点を上げ、冷却効果が維持できます

ココが違う! ”重要な役割” だからこそ、品質の高い商品を
Xラジエターバルブは単なるフタではありません。高性能ハイパワーエンジンの高回転域を多用しながらの長時間走行など、極めて過酷な状況下においても、パワーダウンを防ぎ、そのレスポンスと安定したパワーを確保するクーリングシステムの中で、Xラジエターバルブは非常に重要な役割を果たします。
1.クーリングシステムの冷却効果を極限まで高めます
エンジンのまわりを循環して内燃機関を冷却し、高温となった冷却水をラジエターによって冷却するクーリングシステム。そのラジエター内部をXラジエターバルブは大気圧(98kPa)以上の高圧にします。
その理由は、ラジエターの冷却効果(放熱能力)は冷却水の温度との差に比例するからです。
冷却水の温度が高いほどラジエターの放熱能力も大きくなります。
そこで、大気圧中ならば100℃で沸騰する冷却水を、Xラジエターバルブは、ラジエター内部の圧力を高くすることにより120℃以上の温度になるまで沸騰させません。
その結果、外気との温度差が非常に大きくなり、ラジエターの放熱能力は飛躍的に向上します。そしてクーリングシステムの冷却効果は高められるのです。
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ラジエター内部圧力と冷却水の沸騰温度
地球上にはもともと1気圧(98kPa)が存在しています。
Xラジエターバルブの加圧弁圧は88kPaですので1気圧98kPa+88pKa=186kPaが実際に作動する圧力になります。 -
圧力(kPa) 沸騰温度 186 120 167 115 147 111 128 107 98 100
2.クーリングシステムの冷却効果を完璧に維持します
Xラジエターバルブは、主圧弁スプリングを強化し、クーリングシステムが最高に機能するために必 要なラジエター内部の適正圧力を常に維持します。
•内部温度の上昇とともに、高圧になると主圧弁が動作し圧力を調整。
•また、内部温度の低下とともに、低圧になると負圧弁が動作し圧力を調整します。
それぞれの機能がラジエター内部の圧力を常に適正の状態に復元します。この結果クーリングシステムの冷却効果を最良の状態に維持することができ、エンジン の高性能・ハイパワーをバックアップします。
安全ボタンの構造図
3.開栓時の熱湯噴き出し事故を防止する新開発安全ボタン
開栓時の減圧を実現しました。
ラジエターバルブの機能低下がオーバーヒートの原因の主な割合を占める事は最近よく知られるようになり、オーナードライバー自身でバルブの点検を実施するようになりましたが、それに伴い開栓時の熱湯吹き出し事故も増えてきました。
そこでXラジエターバルブは開栓時の減圧を可能にする安全ボタンを開発しました。これによってワンタッチで誰でも簡単にしかも安全で能率的な整備点検が可能になりました。
安全ボタン
ラジエターバルブは消耗品です
ラジエターバルブは、ゴムパッキンとスプリングを使って、冷却システム内を一定の圧力に保っています。加圧・減圧を繰り返しているために、バネ圧は1年で9.8kPa程下がります。バネ圧が弱まると、主圧弁がすぐに開いてしまい、適正な圧力がかからなくなり、オーバーヒート、エンジンの焼き付き等、エンジントラブルの原因になります。また、気密性を高めるためにバルブについているゴムパッキンにキズ・亀裂があると圧力もれの原因になります。
交換の目安
サブタンクの無い車 | サブタンク付きの車 |
---|---|
9,000km程度走行ごと | 1年に1度 |
安全ボタン
R&S Xラジエター シリーズ
R&S Xラジエターバルブ"減圧安全ボタン付"
適用 | 品番 | 加圧弁圧 |
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トヨタ系 | RV51S | 88kPa |
日産系 | RV52S | 88kPa |
トヨタ・日産系 | RV53S | 88kPa |
ホンダ・いすゞ系 | RV54S | 108kPa |
トヨタ系 | RV55S | 88kPa |
ホンダ系 | RV56S | 108kPa |
R&S Xラジエターバルブ
適用 | 品番 | 加圧弁圧 |
---|---|---|
トヨタ系 | RV51 | 88kPa |
日産系 | RV52 | 88kPa |
トヨタ・日産系 | RV53 | 88kPa |
ホンダ・いすゞ系 | RV54 | 108kPa |
トヨタ系 | RV55 | 88kPa |
ホンダ系 | RV56 | 108kPa |