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2024.05.08

Idemitsu PERSON×先生が生み出すシナジーとは?「週1先生プログラム」始動!

出光興産は2022年11月に発表した中期経営計画で、人財戦略を経営の根幹に据えることを発表しました。2050年に向けた事業構造改革を実現する人財を育成することを目的としており、この「週1先生プログラム」も、その一環と位置づけています。
このプログラム発案のきっかけは、人事部の担当者が参加した社外研修だったそう。中央官庁の職員や様々な企業の社員が集まって日本の課題について考える研修の中で、「教育自体を変えていかなければいけない」という強い危機感があることを知ったといいます。「民間企業と教育の現場が交流することで、キャリア教育において役に立てるのでは?外の世界との接触が少ない学校に対して、異なる文化を持つ企業人が入ることで刺激を与えられるのでは?」そのような想いから、プログラムが立案されました。

2023年、出光は千葉県松戸市と連携し、「週1先生プログラム」をスタート。出光の社員が週に1日、松戸市内の中学校で勤務するというもの。子どもたちに特別授業をしたり、通常の勤務で得た知見を生かして先生方の業務の効率化をサポートしたりしてきました。
先生の中には、企業人と接した経験が少ない方も多かったそう。そのため、最初から高い目標を設定するのではなく、まずは、異なる文化を持った企業人が学校に来ることに慣れてもらう。その上で、伴走しながら様々なプログラムを実施しました。

①SDGs/出光でも取り組んでいる「アンコンシャスバイアス」に関しての授業

生徒たちがジェンダーバイアスに興味を持っていると知り、「アンコンシャスバイアス(無意識の偏見)」に関する授業を実施しました。出光ではワークショップを開催するなどして、無意識の偏見を取り除く活動を推進しています。その知見を生かし、全校生徒900名に対してオンラインで話をしました。

②先生たちの働き方/民間企業での施策の共有

まずは、アンケートを実施して、どのような課題があるのか吸い上げることから開始しました。学校は外との交流が少ないこともあり、企業で実施している取り組みを知ることはとても新鮮だったようです。

③異文化経験/駐在経験を生かして

派遣された社員に駐在経験があることを知った校長先生から、異文化の経験を伝えてほしいというお話をいただきました。社員自身が海外で苦労した経験から、英語の授業で、文法にとらわれずにコミュニケーションをとること、伝えることを意識したプログラムを実施しました。

いずれも、民間人だからこそできたサポートであり、また、届けられた「生の声」であると思っています。
このプログラムは一見、学校や先生、生徒に対してのサポートに見えるかもしれませんが、学校という異文化の中で主体的に動かざるを得ない経験は、社員の成長につながる機会だと考えています。出光が考える人財戦略では「社員のキャリア自律」を謳っており、生活や人生を含めたライフキャリアを自分で描いていくことを目指しています。視野を広げ、多くの人と交流し、いろいろな刺激を受けることは、企業理念に掲げた「真に働く」に通じるところがあります。

2050年カーボンニュートラル・循環型社会の実現に向けて大きなチャレンジをしている今、社員が育っていれば、どのような困難が訪れたとしても切り拓いていけると私たちは信じています。自律・自立した人財の育成のために、今後は他の企業や学校とも連携しながら、この取り組みを広げていきたいと考えています。