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 1911(明44)年6月20日、出光興産の前身である出光商会は、北九州の貿易港・門司で石油販売業の第一歩を踏み出しました。
 当時、福岡県はわが国の石炭生産の七割以上を占めていました。しかし、同県宗像出身の創業者・出光佐三は、学生時代から石炭より石油の将来性に注目し、卒業論文の中で石油の経済優位性に確たる見通しを立てていました。
 創業時の日本の石油市場は、米国スタンダード(現エクソン)とライジングサン(現シェル)の2大外油の独占が崩れ、国産会社を交えた熾烈な競争を展開し、石油製品の相場は不安定な状態が続いていました。
 日本石油の特約店として出発した出光商会は、投機的な商売や中間搾取を排し「生産者と消費者を直結して双方の便宜を図る」という営業方針を掲げ、まず潤滑油(機械油)の販売を手がけ、炭鉱や工場への販路を開拓。門司を拠点に九州全土、大阪、名古屋、さらに中国大陸へと販路を拡大していきました。

門司本店の初荷 大正6


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