「人間尊重」を基本に、従業員と会社が信頼し合える創業以来の風土のさらなる醸成に努めています。
人事基本方針
当社は創業以来一貫して「人間尊重」を社是に掲げ、すべての従業員が互いに切磋琢磨することで「自らが顧みて尊重される人間」となり、これらの人間が一致協力して働くことで国家社会に貢献することをめざしています。
この目標を達成するために、当社では「雇用の安定と確保」「社員※の育成」「適材適所」「公平・公正な評価と処遇」を重視し、従業員が安心感・納得感・充実感を持って仕事に打ち込める職場環境の整備、および従業員と会社が相互に信頼しあえる企業風土の醸成に努めています。
※本文中、「社員」は出光興産正社員をさし、「従業員」はその他の就業者も含みます。
人権の尊重
224人の新入社員を迎えた2006年度の入社式
当社はすべてにおいて「人」が中心の事業経営を実践しています。よって、職務上の地位や採用形態、年齢、性別、学歴、出身地、国籍、思想信条などの違い、障がいの有無などを理由とした差別や偏見を排しています。さらに、お互いを尊重し合う意識の啓発を、教育や業務を通じた指導により行っています。
育成と評価・処遇
仕事を通じて社員が成長していくことを支援するため、MBO※制度を導入しています。
これは各自が上位方針に基づいて自ら設定した自己開発目標の達成に努め、その結果を評価・反省し、次の目標に向かっていくもので、目標設定と達成度評価は半期毎に実施される上司との面談の中で行います。こうして身につけた各人の力量を当社グループ全社共通の評価尺度である「成長ステップ」に照らし合わせて評価し、育成、異動配置、処遇(給与・賞与)に反映させています。
※MBO:Management by Objectives(目標によるマネジメント)
当社の給与の考え方
当社の給与の考え方

当社は、「社員は会社の家族である」という考えのもと「生活の保証を基本に、公平な処遇を図る」ことを給与の基本方針としています。
社員の給与体系は、各人の生活実態(年齢・家族構成・勤務地・持ち家の有無など)に応じて安定的に支給される仕組みと、前述の「成長ステップ」および「評点(能力発揮状況)」を反映する仕組みを合わせ持っています。
「適材適所」の人員配置
人員配置では、各自の成長支援を最重要視しています。異動には社員の希望をできるだけ反映させるとともに、適材適所を実現していくための取り組みの一つとして「社内公募制度(ジョブチャレンジ制度)」を導入しています。
これはグループ各部門が求める人材を、社内ネットを通じてグループ全体から公募するもので、2006年度は5つの案件の公募に対し2件の異動が成立しました。
教育・研修制度
能力開発研修
「人間尊重」の観点から、当社では社員の教育研修にはとくに力を入れています。社員の成長段階の節目で行う社員研修(階層別、年代別)のほか、「問題解決力向上研修」「課題達成力向上研修」「出光ビジネススクール」といった能力開発研修を実施し、さらに各部署の業務に必要な専門知識を修得するための専門研修も計画的に実施しています。
また、キャリア形成や自己啓発を支援するため、外部の教育団体と連携し、マネジメントや専門知識、資格取得、語学など、さまざまな分野での通信研修講座を用意し、その受講料の一部を補助しています。
女性の職域を拡大
2006年度・社員男女比
(2007年3月末現在)
当社では、これまで男性はすべて総合職、女性は大部分が一般職に属していましたが、一般職社員に対して一段高い能力発揮と成長を期待するために2007年3月末でその区分を廃止しました。
今後、さらに女性が働きやすい環境づくりを推進するため、2007年度より人事部内にワーキンググループを設置し、課題の抽出と対策立案、実施に取り組んでいきます。
従業員満足度
やりがいを感じている社員の割合(%)

仕事に対する社員の満足度を把握する一環として、2004年度から「社員活力調査」を実施しています。
この調査はMBOで使用する「活動目標記録(面談シート)」に、各自が担当職務に抱いている「やりがい」の度合いを「感じる」「どちらとも言えない」「あまり感じない」で評価・記入してもらうもので、「やりがいを感じる」と回答した社員の割合を指標とし、毎年その数値が増加することを目標としています。2006年度は、75.7%の社員が「やりがいを感じる」と回答し、昨年度より1.4ポイント上昇しました。
また、2006年度からは社員満足の新たな指標として、入社3年未満の離職率のモニターを開始しました。毎年5%未満を維持することを目標とし、2006年度は2.8%でした。
従業員と経営層の対話
重大な方針などを発表する際、経営層は事業所を訪問し、従業員と直接対話する機会を作っています。
また、グループで重要な出来事があった場合や新年などの節目には、社長からグループ全従業員に対してeメールが送られます。また、従業員からも社長宛に自由に意見を送ることができるようにしています。
障がい者雇用の拡大
障がい者雇用率※の推移(%)

当社グループの障がい者雇用率は2007年6月1日時点で1.86%(法定雇用率1.8%)でした。今後も産業医による健康相談の実施や、本社・製油所などのバリアフリー化の取り組みを継続し、障がい者にとって働きやすい職場環境の整備に努めていきます。
福利厚生
当社では従業員に対し、現役時代から勇退後まで、生活の安定を支援するため、ライフステージ毎の諸制度の充実に力を入れてきました。
例えば結婚、マイホームづくり、勇退後の生活資金など、財産形成の目的に応じた各種「貯蓄制度」、子供の数に制限がないうえ、子供の成長に応じて増額する「子供手当」、不慮の事態への備えのために、特に子育て世代が安い保険料で十分な保障を得られる「Bグループ保険」などがあります。
また、勇退後の生活安定のため、退職金の最大50%までを年金化することができる「出光企業年金基金制度」を設けています。
仕事と育児・介護の両立を支援
出産・育児・介護休業取得者数の推移(のべ人数)

従業員の仕事と育児の両立を支援する制度として「出産休業」「育児休業」、および子供が3歳になるまで1日6時間勤務を限度に勤務時間短縮が可能な「育児短時間勤務」などを整備しています。これらの育児支援制度は女性だけでなく、男性従業員も利用可能です。2006年度の同制度利用者はのべ17名でした。(右グラフ参照)
また、家族に要介護者を持つ従業員に対しては介護休業制度を設け、介護休業期間中も有給としています。2006年度、この制度の利用者は1名でした。
高齢者の活躍を支援
少子高齢化、年金制度見直しなどを背景に、高齢者の安定的雇用と、年金支給開始時までの生活支援の仕組みづくりが企業に求められています。
これに対し、定年制のない当社では2001年度に処遇、福利厚生などに関する60歳代勤務の諸制度を整え、ベテラン従業員が培ってきた知識・技能、経験を最大限に発揮できるよう支援しています。この結果、2006年度は60歳到達者の4割以上が60歳以降の継続勤務を希望しました。2007年4月1日現在、60歳代勤務者は83名です。
労働安全
当社グループでは、「人命はかけがえのないものであり、全てに優先してその安全を確保する」という方針のもと、当社従業員だけでなく、事業所で職務に従事する全ての就業者を対象に「人身災害ゼロ」を目標として「設備・しくみに係る潜在危険の徹底排除」「安全な行動ができる人づくり」に取り組んでいます。
2006年6月に「保安管理規程」を制定し、保安確保に関するPDCAが確実に実施されるよう手順を定めましたが、労働安全も「安全衛生管理計画」を定め、保安管理と一体となってマネジメントしています。
2006年度の労災発生については、休業災害が製油所で1件、(度数率0.36、強度率0.01)石油化学工場で1件(度数率0.79、強度率0.01)でした。
労働災害発生率の推移(%)
度数率(災害発生の頻度)

強度率(災害の重さの程度)

健康管理
社員の健康維持・増進支援の一環として、年1回の定期健康診断を実施し、異常の早期発見に努めるとともに、生活習慣病の予防に向け食習慣の改善、運動の奨励などの健康指導を実施しています。
また社員が扶養する配偶者および35歳以上の家族(被扶養者)に対しては、健康保険組合が年1回の健康診断の費用(一人2万円以内)を負担しています。2006年度の被扶養者の健康診断受診率は59%でした。2007年度は1割増加の65%を目標とします。
メンタルヘルスケアに関しては、役職者などへの啓発を実施し、職場での発生予防と早期発見を図るとともに、各事業所に専門医や相談窓口を設け、従業員へのカウンセリングと情報提供を行っています。メンタル不全による休職者に対しては復職プログラムを作成し、復職へ向けたサポートを行っています。
2007年度は、生活習慣病対策とメンタル不全予防を強化するため、健康推進室(仮称)の設置を検討します。
また、当社での勤務時間管理は各人による自主管理を基本としていますが、ワークライフバランスを意識した、無駄のない効率的な業務遂行を心掛けることによって、社員一人ひとりが心と身体の健康づくりに取り組むよう働きかけを行っています。
