ウィーンで開催されたOPEC総会は、当初予想された通り、現行生産枠 を日量28百万バレルに据え置く形で終了した。
ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI価格は、イラン・ナイジェリア等における地政学リスクの高まりと、米国がハリケーンシーズンに突入していることが強いサポート要因となり、60ドル後半という高いレベルで推移している為、OPECは生産枠を変更することはなかった。
当面の注目要素はイラン核問題である。米国はイランへの早期制裁実施を目指しているが、具体的制裁実施決定には時間がかかるものと思われる。
また米国ブッシュ政権は11月に中間選挙を控えているため、更なる石油価格高騰を引き起こすような、重い制裁を課すことは考えにくい。
イラン自身は硬軟合わせた姿勢を取りつつ、ウラン濃縮活動を何とか継続し、かつイスラムシーア派大国として中東におけるプレゼンスを高めたいという思惑があると思われる。
原油価格は当面、65ドル〜75ドルの間で推移すると考えられるが、米国でのハリケーンや寒波などの天災、製油所やパイプライン事故などが起これば、80ドルを超える展開も予測される。
