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このたび弊社(社長:天坊昭彦)は、市販灯油を燃料とする固体高分子形燃料電池(PEFC)システムとしては世界で初めて商業施設での実証試験を開始します。

これまで弊社は、定置用燃料電池向けに市販灯油から水素を製造する技術開発を進めてきました。今回、この水素製造技術と燃料電池本体を組合せて、市販灯油を燃料とする5kW級PEFCシステムを試作、パッケージ化し、7月下旬より、弊社の販売子会社である京葉アポロ株式会社姉崎給油所(千葉県市原市)において実証試験を開始します。
灯油は全国で広く使用され利便性に優れた燃料ですが、都市ガスなどに比べ炭素数が多いため、灯油からの水素製造は難しいとされてきました。しかし、弊社が永年にわたり研究開発を行ってきた高性能・長寿命の灯油用脱硫剤(灯油から硫黄分を取り除く)と改質触媒(灯油から水素を作り出す)を用いることにより、この課題を克服し、試作機の製作に至ることができました。なお、システムの開発・試作は石川島播磨重工業株式会社のご協力の下、実施致しました。
今後は、種々の条件下で試作機の運転試験を行うことで実用性能を確認し、技術の改良を進め、灯油を燃料とした家庭・業務用燃料電池システムの実用化につなげていきます。

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1.PEFCシステムの概要(本体写真参照)

(1)発電容量 5kW(定格)
(2)使用燃料 市販JIS1号灯油
(3)サイズ 本体 W1.8m×D0.7m×H1.65m
(脱硫器、改質器、燃料電池スタック、インバータを含む)
貯湯槽 容積 200L
(4)排熱回収温度 60℃
(5)系統連系 あり

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2.実施場所

京葉アポロ株式会社 姉崎給油所 市原市姉崎海岸25-6

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(参考資料)

1.燃料電池に関する弊社の取り組みスタンス

弊社では、昨年10月にエネルギーソリューション事業室を新設し、各部にて実施してきた二次エネルギー・ガス体エネルギー分野の事業を統合して、より総合力を発揮した事業活動を展開しています。
燃料電池は家庭・業務用分野の分散型電源として環境性などの観点から期待されており、弊社は灯油をはじめとする石油系燃料並びにLPガスを用いた燃料電池を二次エネルギー事業のキー技術と捉え、早期実用化を目指しています。
石油系燃料電池のメリットは以下の通りです。

(1) 灯油などの石油系燃料はライフサイクルで見た環境性比較では、天然ガス・メタノールなど他燃料と同等であり、石油を効率的かつクリーンに利用することが、環境に良い効果をもたらす。
(2) 家庭・業務用分野では灯油、LPGは既存インフラを利用できることから、社会的経済性の点で有利である。また、エネルギー密度が高く、貯蔵・流通の面でも効率的である。

2.灯油燃料電池システムについて

灯油燃料電池システムは灯油から水素を取り出す改質器、水素と酸素から発電する燃料電池本体、及び発電した電力を直流から交流に変換するインバーター部分から構成されます。灯油などの石油系燃料から水素を取り出す改質器には、以下の4つのプロセスが必要です。

(1) 脱  硫 燃料中の硫黄を除去する。硫黄は次の(2)以降の効率を低下させる。
(2) 改  質 燃料(炭化水素)を分解し、水素を取出す。
(3) CO変成 (2)の反応の副生ガスであるCOと、水から水素を取出すとともに、燃料電池本体の電極に悪影響を与えるCOの濃度を低下させる。
(4) 選択酸化 (3)の反応で除去しきれなかったCOの濃度を更に低下させる。

[図]燃料電池システム


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