本日の取締役会において、平成14年度決算が確定致しましたのでお知らせ致します。
1.連結の範囲
出光興産・子会社・関連会社計192社のうち83社を連結しております
(持分法適用15社を含む)。
2.連結決算の概要
| 1. | 当期の売上高は、2兆4,347億円となりました。 |
| 2. | 当期の営業利益は、石油製品部門で306億円、石油化学部門で99億円、石油開発その他の部門で324億円で、合計733億円となりました。 特に今期は、イラク戦争等により原油価格が上昇する中、国内市況の低迷、棚卸評価に後入先出法を採用していることもあり、石油部門では減益となりました。 |
| 3. | 営業外損益は金融費用を中心に、▲243億円となりました。この結果連結の経常利益は490億円となりました。 |
| 4. | 特別損益は、厚生年金代行返上益など205億円を計上する一方で、兵庫製油所・沖縄石油精製(株)の製油所機能停止に伴う事業構造改革費用の計上、及び投資有価証券評価損などの特別損失が439億円となり、差し引き▲234億円となりました。 |
| 以上により、当期純利益は22億円となりました。 |
【平成14年度連結決算概要】
| 平成13年度 | 平成14年度 | 前年比 | ||
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 2兆3,746億円 | 2兆4,347億円 | +601億円 | +2.5% |
| 営業利益 | 776億円 | 733億円 | ▲42億円 | ▲5.5% |
| 営業外損益 | ▲240億円 | ▲243億円 | ▲3億円 | ▲0.9% |
| 経常利益 | 535億円 | 490億円 | ▲45億円 | ▲8.4% |
| 特別損益 | ▲130億円 | ▲234億円 | ▲104億円 | ▲80.3% |
| 当期純利益 | 67億円 | 22億円 | ▲44億円 | ▲66.2% |
3.当期の活動
1.石油製品部門
供給部門では、国内需要減退の環境変化が見込まれる中、設備過剰問題の解決とコスト競争力のある供給体制構築のために、平成15年4月より兵庫製油所、平成16年春より沖縄石油精製(株)の製油所機能を停止して、4製油所体制に移行することを決定致しました。
物流部門では、SSの単独荷卸展開に向けたローリーの大型化や他社との物流協力推進など、物流コストの更なる低減に取り組みました。
燃料油の販売については、国内市況が原油価格に見合う水準に至らず、厳しい収支環境となりました。SS部門においては、顧客のセルフ志向が強まる中、地域特性を勘案し、差別化を図るべく多様な機能を備えたセルフSSの出店を進めました。産業部門では、供給部門と連携し、自社の特性を活かした提案型販売に努めるとともに、昨年10月より設置したネルギーソリューション事業室においては、平成16年度運転開始予定の愛知、北海道のIPPの立ち上げ準備を行うとともに、3万kwを超えるコージェネレーションの受注を行いました。本年度の燃料油販売数量は、35百万klとほぼ前年並みとなりました。石油ガス部門では、出光ガスアンドライフ(株)において、積極的な新規販売を行った結果、家庭業務用、産業用ともに前年を上回る販売となりました。潤滑油部門においても、販売強化策と供給コストの低減に取り組み、前年を上回る販売となりました。石油製品事業の売上高は、前年比3.3%増の1兆9,925億円となり、営業利益は5.0%減の306億円となりました。
2.石油化学部門
石油化学製品事業は、原料であるナフサ価格が前年度に比べ上昇したことを受け、各製品の販売価格への転嫁に取り組むとともに、製造コスト削減や物流合理化並びに経費節減等のコストダウンを推し進めましたが、収益環境は厳しい状況が継続しました。
化成品部門では、国内誘導品の需要が回復したことを受け、エチレン販売量は増加しました。また下半期に徳山エチレン装置を173千トン/年能力増強いたしました。価格面では堅調なアジアの市場環境及び原料価格上昇の影響により、スチレンモノマー、パラキシレン等の基礎化成品は高水準の販売価格となりました。
樹脂部門では、内需の回復を受け、自動車等、高機能分野へ増販いたしましたが、採算販売を重視したこと等により、国内販売量は、前年度を下回りました。価格面では、全樹脂で二度にわたり値上げを実施したものの、コストアップ分の回収には至りませんでした。一方、コア事業であるポリプロピレンを更に強化すべく、(株)トクヤマとの合弁会社である徳山ポリプロ(有)のポリプロピレン製造装置(200千トン/年)を15年4月に竣工致しました。また、ポリスチレン事業において旭化成(株)及び三菱化学(株)と事業統合を決定し、15年4月より合弁会社であるPSジャパン(株)にて営業を開始致しました。
以上の結果、石油化学製品事業の売上高は前年比4.7%増の 3,654億円となり、営業利益は25.6%増の99億円となりました。
3.石油開発・その他
石油開発事業では、ノルウェー・スノーレ鉱区において既存油田の効率的生産操業に努めるとともに、昨年、ノルウェー政府から買収いたしましたフラム油田の開発を行いました。年間原油生産量は13百万バレルと前年度並の生産を行いましが、現地通貨(ノルウェークローネ)高の影響で、前年度対比減益となりました。
石炭事業では、国内の販売数量はほぼ前年並の685万トンとなりました。オーストラリアの自社3鉱山の状況は、生産量は750万トンと前年比21万トンの減産となり、石炭市況の低迷と豪ドル高をうけて減収、減益となりました。
石油開発その他事業の売上高は、前年比21.3%減の767億円となり、営業利益は前年比5.9%減の324億円となりました。
4.経営方針と対処すべき課題
当社グループでは昨年公表しました平成17年度までの中期経営計画の達成に向けて、(1)強化分野への経営資源の集中と事業構造改革の推進 (2)環境対応 (3)財務体質の強化 (4)組織・体制の見直し、を主な経営課題として平成18年度の株式上場を果たすべく、確固たる経営基盤の構築と将来の事業展開を見据えた企業価値の向上を図ってまいります。
| (1) | 強化分野への経営資源の投入と事業構造改革の推進 |
| 事業構造改革に関しては、燃料油事業における競争力の高い供給体制の構築に向け、平成15年4月から兵庫製油所、平成16年春からグループ会社である沖縄石油精製(株)の原油処理を停止することを決定しました。残る4製油所の稼働率の向上とコスト削減により、供給コストの削減を図ってまいります。 強化分野に関しては次のエネルギー事業領域3分野、技術立脚型事業領域3分野について、グループとして経営資源を集中していくこととしています。 |
<エネルギー事業領域>
| SSリテール分野 | 徹底した合理化・効率化により、SS販売基盤を更に強化していきます。SS店頭では、よりお客様の目線に立ち、販売促進・接客サービスを充実させ、それぞれの地域のニーズに合った店づくりを推進していきます。 |
|---|---|
| 二次エネルギー・ガス体エネルギー分野 | エネルギーソリューション事業室を中心に、お客様のエネルギーに関するコンサルティング、設備メンテナンスも含めた事業への転換を目指します。次世代エネルギー源である燃料電池に関しては、灯油型・LPG型等での研究を加速させ、早期商品化へ向けて取り組みます。 |
| 石油開発分野 | 北海のスノーレ油田、新たに権益を獲得したフラム油田を中心に収益規模の維持・拡大を図ります。 |
<技術立脚型事業領域>
| 石油化学/機能性樹脂・コンパウンド(複合材料)・特殊化成品事業分野 | 特殊ポリカーボネート、アダマンタン誘導品等独自技術による差別化、高付加価値化に取り組みます。またコア事業であるPP事業は、軟質ポリオレフィンの差別化も加え、更なる競争力強化のための事業構造改革を進めます。コンパウンド事業のアジアへの進出も進めます。 |
|---|---|
| 潤滑油事業分野 | 新冷媒用冷凍機油、トラクションオイル等、世界水準の技術に立脚した開発・販売を行います。また、中国・東南アジア地区の製造販売拠点の整備強化を進め事業拡大を図ります。 |
| 先端技術事業分野 | 平成14年4月に新設した電子材料室にて有機ELなどの電子材料の事業拡大に取り組んでいます。アグリバイオ技術については、新規事業推進室にて本格的に取り組んでいます。 |
| (2) | 環境対応 |
| 「地球環境プロジェクト」を立ち上げ、12月に環境中期計画を公表しました。平成15年豪州・中国・中東等で、出光が保有する緑化技術や省エネ技術を活用した協力事業などを展開し、環境報告書として実績を提示してまいります。平成14年10月より首都圏にて超低硫黄軽油(50ppm)の販売を前倒しして開始し、平成15年4月からは全国展開をしております。また、切削油についてはダイオキシン発生の原因となる塩素系切削油の生産を平成15年3月に中止し、全量非塩素系に切り替えました。 | |
| (3) | 財務体質の強化 |
| 今年度は、売掛債権や棚卸資産の圧縮・資産売却等を実施する一方、有利子負債の返済を積極的に行い、平成14年度末連結有利子負債は中期経営計画を上回る前年比1,266億円減の1兆3,117億円となりました。また、連結自己資本比率は前年比1.2%増の12.6%となりました。今後、平成18年度の上場へ向けて、各事業分野の更なる収益力の強化に加えて第三者割当増資を実施し、平成17年度末の連結自己資本額4,100億円を目指すとともに、連結有利子負債1兆円以下を目指して取り組んでまいります。 | |
| (4) | 組織・体制の見直し |
| 上場企業にふさわしく、透明性があり信頼できる経営の仕組みを構築するため、平成15年4月より経営と執行の機能分離を行いました。今後、出光興産(株)の取締役会をグループの最高意志決定機関とし、その下部審議機関として「経営委員会」を設置し戦略企画機能を担うこととしました。執行役員任命により責任と権限を委譲し、経営のスピードアップを図ってまいります。また、各部署での業務の効率向上、内部牽制機能の確保の他、助言・提案を行うことを目的とした内部監査室を設置しました。遵法性監視のためにコンプライアンス体制を整備してまいります。 |
5.平成15年度連結決算の見通し
| 売上高 | 2兆3,900億円 | (前年比 ▲ 2%) |
|---|---|---|
| 営業利益 | 920億円 | (前年比+ 187億円) |
| 経常利益 | 580億円 | (前年比+ 90億円) |
| 当期純利益 | 190億円 | (前年比+ 168億円) |
※前提
原油価格 23ドル/BBL
為替 1ドル=120円
| 連結有利子負債残高 16/3末見込み |
1兆2,500億円 |
(15/3末 比 ▲ 617億円) |
6.単体決算の概要
| (1) | 当期の販売数量は、石油ガス部門の新会社設立等により、前年比321万KL・t減の6,090万KL・tとなりましたが、売上高は原油価格の上昇により前年比182億円増の2兆413億円となりました。 |
| (2) | 営業利益ではイラク戦争等により原油価格が上昇する中、国内市況の低迷、棚卸評価に後入先出法を採用していることもあり前年比47億円減の234億円となりました。 |
| (3) | 経常利益は営業外収益の減により、前年比165億円減の92億円となりました。 |
| (4) | 特別損益では兵庫製油所・沖縄石油精製(株)の製油所機能停止に伴う事業構造改革費用の計上、及び投資有価証券評価損などにより、差引き▲216億円となり、当期利益は▲68億円となりました。 |
【平成14年度単体決算概要】
| 平成13年度 | 平成14年度 | 前年比 | ||
|---|---|---|---|---|
| 販売数量 | 64,119千KL・t | 60,901千KL・t | ▲3,218千KL・t | ▲5.0% |
| 売上高 | 2兆0,231億円 | 2兆0,413億円 | +182億円 | +0.8% |
| 営業利益 | 281億円 | 234億円 | ▲47億円 | ▲16.7% |
| 経常利益 | 257億円 | 92億円 | ▲165億円 | ▲64.2% |
| 当期利益 | 61億円 | ▲68億円 | ▲129億円 | ▲211.4% |
7.平成15年度単体決算の見通し
| 売上高 | 20,000億円 | (前年比 ▲ 2%) |
|---|---|---|
| 営業利益 | 440億円 | (前年比 + 206億円) |
| 経常利益 | 210億円 | (前年比 + 118億円) |
| 当期利益 | 60億円 | (前年比 + 128億円) |
※前提
原油価格 23ドル/BBL
為替 1ドル=120円
| 単体有利子負債 16/3末見込み |
8,900億円 |
(15/3末 比 ▲ 317億円) |
