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この度、弊社は従来の2倍以上の寿命と120℃という高い耐熱性を有する白色有機EL材料を開発しましたのでお知らせします。白色有機EL材料はディスプレイ用途に加えて、面状の発光源として照明用途にも適用できるため、実用性ある材料が望まれていました。しかし寿命及び耐熱性の点で不十分でした。
今回、弊社は、これまで有機EL材料のパイオニアとして培った分子設計技術・精密合成技術を活用することで、これらの課題を解決した白色材料の開発に成功しました。弊社では、本材料を8月から本格的に市場投入して参ります。

1.背景

(1) 近年、液晶と異なり自らが発光する有機ELディスプレイは、その表示の見やすさから普及が強く望まれており、一部の携帯電話、カーオーディオ機器などに搭載が始まっています。
(2) 出光は1985年(昭和60年)より有機ELの研究を開始し、技術的に特に難しい青色発光材料を中心にこれまで多種多様な材料を開発し、すでに数十社のパネルメーカー等に納入しています。
(3) 白色はディスプレイ用途に加えて、照明等にも適用できることから、実用性ある白色発光材料が強く望まれていましたが、寿命・耐熱性の点で十分なものがありませんでした。

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2.今回開発した発光材料の概要

(1) 構成
今回開発した白色材料は、青色発光材料と橙色発光材料を組合せることで実現しました。なお、橙色発光材料は財団法人石油産業活性化センター(PEC)の技術開発事業の中で開発した材料です。
(2) 寿命
ノートブックパソコンと同程度の輝度(100カンデラ/m2)の場合、10数万時間の寿命を確認致しました。これは従来発表されている材料の2倍以上の寿命です。
(3) 耐熱性
120℃の保存耐熱性を有します。特に使用環境が厳しい車載用途(要求温度範囲-40℃〜120℃)にも適用できます。
(4) 色の経時変化
従来の白色材料は長時間光り続けると色が黄ばんできたり、温度で色合いが変わるという問題がありましたが、本材料ではそれを解決しました。

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3.期待される用途

(1) 白色のため見栄えが良く、耐熱性が要求される車載機器等の表示部に適している。
(2) 液晶ディスプレイの白色バックライトに使用することにより、機器本体の薄肉化が図れる。
(3) 面発光という特徴を生かし、デザイン照明等への使用が期待できる。

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4.今後の予定

(1) 本材料は8月より市場投入致します。
(2) 弊社では、これまで本分野にて蓄積してきた技術を背景に、これまで以上に市場ニーズに直結した開発を実施して参ります。

補足資料

(1)有機EL
 
  • ELはエレクトロルミネッセンス(電気で光る)の略
  • 有機ELディスプレーは、自ら発光するので斜めからもよく見える、表示が早いので動画が見やすいなど、既に普及している液晶ディスプレーにはない特徴を有する。
  • EL材料を大別すると無機、有機の2種類があるが、有機はその分子設計の自由度が高いことから、多彩な性能を実現しやすいと考えられている。
(2)輝度
  輝度とは、面の明るさの程度を表わし、輝度が大きいほど明るい。

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